セブンイレブンFAX料金は一律50円！送受信の注意点も解説

マイローカルコンビニ

はじまして！ このブログ「マイローカルコンビニ」の運営責任者であり、現役のコンビニ店長を務めております、齋藤 正志（さいとう まさし）と申します。

自宅のプリンターが急に故障してしまったり、出先で緊急に契約書や身分証を送る必要が出てきたりしたとき、24時間365日いつでも利用できるセブンイレブンのFAXサービスは、まさに私たちの生活を支える「現代の駆け込み寺」のような頼もしい存在ですよね。私のお店でも、早朝や深夜に慌てた様子でマルチコピー機に向かわれるお客様をよくお見かけします。

しかし、いざ店舗に足を運んで利用しようとすると、「セブンイレブンのFAX料金って、枚数が増えるといくらになるんだろう？」「画質をきれいにしたら高くなるのかな？」「そもそも使い方が難しそうだし、受信や支払いはどうなっているの？」といった疑問や不安が次々と頭をよぎることも多いのではないでしょうか。

特に、ビジネスで重要な書類を送る場合、他社と比較してコストパフォーマンスはどうなのか、失敗せずに確実に送れるのか、気になるところかと思います。

セブンイレブンのFAX料金は一律50円

サイズ別の送信料金とA3対応

マイローカルコンビニ

結論から申し上げますと、セブンイレブンのFAX料金体系は、業界内でも群を抜いてシンプルかつユーザーに優しい設計になっています。国内への送信であれば、用紙サイズに関わらず1枚あたり一律50円という非常に分かりやすい価格設定です。

コンビニの現場で働いていると、お客様からレジカウンター越しに「すいません、これA3の大きな図面なんですけど、送ると高いですよね？」と心配そうに尋ねられることが頻繁にあります。

これは無理もありません。一般的なコピーサービスでは、白黒コピーであってもA4サイズが10円なのに対し、A3サイズは20円といった具合に、用紙サイズが大きくなればなるほど料金が上がっていくのが常識だからです。

しかし、セブンイレブンのマルチコピー機におけるFAXサービスでは、B5、A4、B4、そして一番大きなA3サイズであっても、送信料金は変わらず1枚50円です。これは、建築関係のお仕事で図面を送られる方や、楽譜、見開き2ページの大きな資料をそのまま送りたい方にとっては、非常に大きなコストメリットと言えます。

他社や自宅の家庭用FAX機ではA4までしか送れないことも多い中、A3をそのままスキャンして送れるのは強力な武器です。

また、この「一律50円」という安心感は、急いでいる時に「いくらかかるか計算する手間」を省いてくれます。小銭を用意する際も、枚数×50円だけを考えれば良いので、ビジネスの現場でも非常に使い勝手が良いですね。

特に大量の資料を持ち込む際、サイズごとに仕分けをして料金計算をする必要がないのは、忙しいビジネスパーソンにとって時短に繋がる重要な要素だと言えるでしょう。

高画質モードでも追加料金なし

私が個人的に、セブンイレブンのFAXサービスを強くおすすめする最大の理由が、この「画質設定」に関する料金ルールです。セブンイレブンでは、通常の「標準モード」だけでなく、細かい文字や線がくっきり見える「高画質モード（ファインモード）」を選択しても、料金は50円のまま一切変わりません。

通常、FAX通信というのは、画質を上げれば上げるほど送信するデータ量が大きくなり、通信時間が長くなります。アナログ回線の時代からの名残でもありますが、通信時間が伸びるということはコストが増えることを意味します。

そのため、競合他社のサービスや一般的なFAX送信サービスでは、「高画質モード」を選択すると通信コスト分として料金が加算（例：+10円〜20円など）されるケースが少なくありません。しかし、セブンイレブンはこの常識を覆し、高画質でも同一料金を貫いています。

例えば、文字がびっしりと書かれた不動産の契約書、手書きの細かいメモ、あるいは免許証のコピーなどを送るシーンを想像してみてください。「標準モード」で送ってしまい、相手から「文字が潰れていて読めないから、もう一度送ってください」と言われてしまうと、再送の手間もかかりますし、料金も倍かかってしまいますよね。

特に免許証などの本人確認書類は、顔写真や住所の文字が潰れやすいため、高画質モードが必須と言えます。

齋藤正志

私自身、店舗で事務作業をする際に本部へ書類を送ることがありますが、どんな原稿であっても迷わず「高画質（ファイン）」を選択するようにしています。コストが変わらない以上、あえて画質を落とすメリットは何ひとつありません。

「高画質にすると高くなるかも」という心理的なブレーキをかける必要がないので、常に最高品質で相手に書類を届けることができる。これは、ビジネスにおける信頼性を守る上でも地味ながら強力なメリットだと感じています。

支払い方法でのnanaco利用

FAX料金の支払い方法についてですが、セブンイレブンのマルチコピー機は、現金のほかにセブン＆アイグループの電子マネー「nanaco（ナナコ）」による決済に完全対応しています。操作パネルでの設定が終わり、通信が完了した後の支払い画面で「nanaco」を選択し、リーダーにかざすだけで決済が完了します。

「たかが支払い方法」と思われるかもしれませんが、実際に利用してみると、この利便性は絶大です。FAXを送る時は急いでいることが多いものですが、そんな時に財布の中の小銭を探したり、細かいお金がなくてレジで両替をお願いしたりする手間が一切なくなります。特に、送信枚数が多くて数百円単位になった場合、小銭だけで支払うのは意外と大変です。

また、nanacoポイントについてですが、基本的にはマルチコピー機の利用でもポイント付与の対象となる場合があります（※キャンペーンや時期、規約改定により変動する可能性があるため、必ず最新情報をご確認ください）。

たとえ微々たるポイントであっても、頻繁にFAXを利用するヘビーユーザーや、経費を少しでも削減したい個人事業主の方にとっては、「塵も積もれば山となる」で無視できないメリットになります。

さらに、nanacoの会員メニューやアプリで利用履歴を確認できるため、「いつ、いくら使ったか」を後から管理しやすいのも、ビジネス利用における隠れた利点と言えるでしょう。領収書をなくしてしまった場合でも、履歴があれば日付と金額の確認が可能です。

フリーダイヤル送信時の通信料

マイローカルコンビニ

ここは非常に多くのお客様が勘違いされやすい、要注意ポイントです。送信先が「0120」から始まるフリーダイヤルであっても、セブンイレブン側で支払うFAXの利用料金（50円/枚）は必ず発生します。

このように思われる気持ちはとてもよく分かります。しかし、コンビニのFAXサービス料金には、純粋な「電話回線使用料」だけでなく、マルチコピー機という「機材の利用料」、店舗の「場所代」、そして用紙の読み取りにかかる「スキャン代」などが包括的に含まれています。

つまり、通信料が無料の宛先であっても、コピー機を使用する「サービス料」としての50円は変わらず請求される仕組みなのです。

あくまで「フリーダイヤル」によって免除されるのは、回線上の通話料金部分のみであり、コンビニエンスストアが提供するサービス対価としての50円は免除されません。保険会社への書類提出などでフリーダイヤル宛に送るケースは多いと思いますが、「0120だから小銭はいらないだろう」と思って手ぶらでコピー機に向かうと、支払いの段になって慌てることになります。

もし手持ちの現金がない場合は、レジで両替をお願いするか、nanacoへのチャージを行う必要があります。両替については以下の記事でも詳しく解説していますので、困った際は参考にしてください。

（参考記事：セブンイレブン両替のやり方！ATMやnanacoで崩す裏技を店長解説）

他社コンビニとの料金比較

では、客観的に見てセブンイレブンのFAX料金は他社と比べて本当にお得なのでしょうか？ 私が独自に調査した、主要なコンビニエンスストア（ローソン、ファミリーマート、ミニストップ）との料金比較を以下の表にまとめました。

こうして比較してみると、基本となる「標準画質」の料金はどのチェーンも50円で横並びであることが分かります。しかし、「高画質でも50円」という一律性において、セブンイレブンが頭一つ抜きん出ていることが見て取れますね。

ローソンやファミリーマートなどが採用している「クロネコFAX」のシステムでは、データ量に応じた課金体系をとっていることが多く、高精細な画像や文字の多い原稿を送ると料金が上がることがあります。

その点、セブンイレブンは富士フイルムビジネスイノベーション（旧富士ゼロックス）製の独自システムを採用しており、ユーザーにとって分かりやすい「完全枚数単価制」を実現しています。

「画質にはこだわりたいけど、余計なコストは払いたくない」。そんな賢いユーザーにとって、セブンイレブンは最適な選択肢と言えるでしょう。

※各社の料金や仕様は変更になる可能性があります。最新の正確な情報は、各社公式サイトにてご確認ください。 （出典：セブン-イレブン・ジャパン『マルチコピー機でできること：ファクス』）

セブンイレブンのFAX料金と送受信の注意点

FAXの送り方と操作手順

マイローカルコンビニ

「機械の操作が苦手で、後ろに人が並んでいたらどうしよう...」と不安になる方もいらっしゃるかもしれません。ですが、安心してください。セブンイレブンのマルチコピー機は非常に直感的に操作できるように設計されています。ここでは、実際の店舗で迷わないよう、具体的な手順をシミュレーションしてみましょう。

1. メニュー選択と同意

まず、マルチコピー機のタッチパネル画面にあるメインメニューから「ファクス」というボタンをタッチします。すると、利用規約や注意事項が表示されますので、内容を確認して「同意する」ボタンを押して進みます。

（参考記事：セブンイレブンレジのタッチパネルの使い方は？店長が徹底解説）

2. 宛先入力

次に、相手先のFAX番号を入力する画面になります。テンキーが表示されますので、市外局番から正確に入力してください。入力間違いを防ぐため、2回入力する設定になっている場合もあります。この時、押し間違いがないか必ず画面で再確認しましょう。

3. 原稿のセット（ここが重要！）

ここが一番のポイントです。業務用のコピー機には、上部に原稿を束ねて置くと自動で吸い込んでくれる「自動原稿送り装置（ADF）」がついていることが多いですが、セブンイレブンのマルチコピー機でFAXを送る際は、原則としてガラス面（フラットベッド）に原稿を1枚ずつセットする必要があります。

原稿カバーを持ち上げ、読み取り面を下にしてガラス面の左奥に合わせてセットします。「原稿を読み取る」ボタンを押すとスキャンが始まります。

4. 複数枚ある場合

1枚目の読み取りが終わると、画面に「次の原稿はありますか？」というメッセージが表示されます。2枚目がある場合は、原稿を入れ替えてから「はい（次の原稿を読み取る）」を選択します。これを繰り返すことで、最大10枚までまとめて送ることができます。面倒に感じるかもしれませんが、1枚ずつ確認しながら送れるので、紙詰まりのリスクがなく確実です。

5. 送信と支払い

全ての原稿を読み込ませたら、「送信スタート」を押します。送信中は少し時間がかかりますが、完了すると支払画面になりますので、現金またはnanacoで決済します。最後に「送信結果レポート（領収書）」の発行有無を聞かれますので、仕事で使う場合は必ず「発行する」を選んでください。これが送信の法的証拠になります。

FAX受信はできないため注意

この記事で最も強調しておきたい注意点がこちらです。「セブンイレブン fax 料金」と検索してこの記事にたどり着いた方の中には、「出先でFAXを受け取りたいから、料金を知りたい」という意図をお持ちの方もいらっしゃるはずです。

しかし、残念ながらセブンイレブンのマルチコピー機では、外部からのFAXを受信（プリントアウト）することはできません。

競合のローソンやファミリーマート、ミニストップでは、「クロネコFAX」というサービスを利用して、0570から始まる専用番号にFAXを預けてもらい、それを店舗で文書番号を入力して取り出す（受信する）ことが可能です。しかし、セブンイレブンはこのクロネコFAXのネットワークには参加していません。

齋藤正志

「コンビニならどこでもFAXが受け取れるはず」と思い込んでセブンイレブンに行くと、何もできずに途方に暮れてしまうことになります。受信が必要な場合は、他のチェーン店を探す必要があります。

もし、どうしてもセブンイレブンで書類を受け取る必要がある場合は、FAXではなく「ネットプリント」を活用するのが唯一の解決策です。送信相手にお願いして、書類をFAXではなくPDFなどのデータに変換してもらい、ネットプリントに登録してもらう。そして発行された予約番号をあなたが店舗で入力すれば、プリントアウトという形で書類を受け取ることができます。

ネットプリントの詳しいやり方については、以下の記事で徹底解説していますので、ぜひご覧ください。

（参考記事：セブンイレブンのネットプリントのやり方！簡単ガイド）

海外への送信は非対応

グローバル化が進む現代ですが、セブンイレブンのFAXサービスはあくまで「国内専用」の仕様となっています。「010」や「00」から始まる国際電話識別番号への発信は、システムレベルでブロックされるように設定されているため、海外へのFAX送信は一切できません。

「どうしても今すぐ海外の本社に書類を送らなければならない！」という緊急事態に、セブンイレブンのマルチコピー機の前で立ち尽くすことのないよう、この点はしっかり覚えておいてください。特に、外資系企業にお勤めの方や、海外留学の手続きなどで書類を送る必要がある方は注意が必要です。

海外へ送る必要がある場合は、国際送信に対応している一部のコンビニ（ローソンやファミリーマートの一部店舗など、ただし店舗により設定が異なる場合あり）を探すか、スマホやPCから送信できる「インターネットFAXサービス（eFaxなど）」を利用するのが、現代における最も確実な代替手段となります。

インターネットFAXであれば、国境に関係なくメール感覚で送信できるため、海外とのやり取りが多い方には特におすすめです。

送信枚数制限と複数枚の送り方

マイローカルコンビニ

先ほどの手順でも少し触れましたが、セブンイレブンのマルチコピー機で一度の操作で送信できる枚数は、最大10枚までというシステム上の制限があります。

例えば、分厚い会議資料や、複数案件の企画書などで合計15ページの書類を送りたい場合を考えてみましょう。この場合、10枚を一気に送ることはできますが、残りの5枚は「入りきらない」ため、一度送信操作を完了させて通信を切る必要があります。

具体的なフローとしては以下のようになります。

1. 最初の10枚をガラス面でスキャンして送信・決済する。
2. 通信終了後、再びメニューから「ファクス」を選び直す。
3. 宛先番号をもう一度入力する（※ここが重要）。
4. 残りの5枚をスキャンして送信・決済する。

このように、操作が2回に分かれるため、宛先番号の再入力という手間が発生します。また、料金体系は「1枚50円」の完全従量制なので、分けて送ってもまとめて送っても合計金額（この場合は15枚×50円＝750円）は変わりませんが、通信回数が増える分、手続きに時間がかかる点はデメリットと言えるかもしれません。

10枚を超える大量の原稿がある場合は、時間に余裕を持って店舗に行くことをおすすめします。もし可能であれば、事前にコンビニのコピー機で「2in1（2枚を1枚に縮小コピー）」などをして、枚数を減らしてからFAXするという裏技もあります。

050番号への送信対応

最後にご紹介するのは、意外と知られていないけれど、ビジネスユーザーにとっては非常に重要なセブンイレブンの「強み」です。それは、「050」から始まるIP電話番号へのFAX送信に完全対応しているという点です。

近年、コスト削減やリモートワークの普及に伴い、固定電話回線を引かずに「インターネットFAX」や「IP電話」を導入する企業や個人事業主が急増しています。これに伴い、FAX番号が「03」や「06」ではなく、「050」で始まるケースが非常に多くなっているのです。

実は、古いタイプのFAX機や一部の通信回線では、この「050番号」への発信がうまくできない（繋がらない、エラーになる）というトラブルが稀に発生します。これは通信方式の違いによるものですが、セブンイレブンのマルチコピー機は最新のネットワーク基盤を利用しているため、こうしたIP電話宛てのFAX送信も問題なく行えるよう設計されています。

齋藤正志

「新しい取引先のFAX番号が050なんだけど、ちゃんと届くかな...」と不安に思った時は、迷わずセブンイレブンを選ぶのが正解です。送信エラーのリスクを最小限に抑え、確実に相手に届けることができる、信頼性の高いインフラが整っています。

よくある質問

セブンイレブンのFAX料金まとめ

今回は「セブンイレブン fax 料金」をテーマに、現役店長の視点から、料金の仕組みや他社との違い、そして現場でよく聞かれる送受信の注意点について深掘りして解説してきました。

最後に、この記事の重要ポイントをもう一度整理しておきましょう。

「送るだけ」であれば、シンプルで高品質、そして料金体系が明確なセブンイレブンのFAXサービスは、私たちにとって非常に頼もしい味方です。一方で、「受信したい」「海外に送りたい」というニーズには応えられないという明確な弱点もあります。

この「できること」と「できないこと」を正しく理解し、状況に合わせてネットプリントや他社のサービスを賢く使い分けることこそが、現代のコンビニ活用術の真髄だと言えるでしょう。この記事が、皆さんのスムーズで無駄のないFAX利用の一助となれば、店長としてこれほど嬉しいことはありません。

※本記事の情報は執筆時点のものです。最終的な料金やサービス内容は変更される場合がありますので、ご利用の際は必ず店頭や公式サイトで最新情報をご確認ください。