
マイローカルコンビニ
はじめまして! このブログ「マイローカルコンビニ」の運営責任者であり、現役のコンビニ店長を務めております、齋藤 正志(さいとう まさし)と申します。
突然の激しい雨に降られたときや、出先で愛用の傘が強風で壊れてしまったとき、最寄りのファミリーマートの明かりに救われた経験がある方は多いのではないでしょうか。そんな緊急時に頼りになるコンビニですが、「今売っている傘の値段はいくらくらいなんだろう?」「すぐに壊れない丈夫な傘はあるのかな?」といった疑問や不安を抱くことも少なくありません。
昔ながらの「使い捨て」イメージが強い安いビニール傘だけでなく、最近では有名ブランドとコラボしたおしゃれな傘や、大柄な男性でも安心な70cmサイズ、さらにはカバンに常備しやすい超軽量な折りたたみ傘など、その種類は驚くほど豊富になっています。また、黒などの色付きデザインや晴雨兼用の取り扱いがあるのかといった点も気になるところです。
今回は、長年売り場を見てきた店長としての経験と知識をもとに、皆さんが知りたいファミリーマートの傘に関する情報を徹底的に掘り下げて解説します。
記事のポイント
- 最新のファミリーマートの傘の価格表とサイズ別の特徴
- 話題のコンビニエンスウェアと通常ビニール傘の素材の違い
- おしゃれで丈夫と評判のファセッタズムコラボ傘の魅力
- 使用目的に合わせた失敗しない傘の選び方とおすすめ商品
ファミリーマートの傘の値段と全種類一覧
- ファミリーマートで傘は売ってますか?在庫事情
- コンビニ傘の価格は?他社との比較
- 傘のビニール素材とPOEの違い
- 65cmや70cmの値段とサイズ感の違い
- 折りたたみ傘の65cmと50cmの展開状況
ファミリーマートで傘は売ってますか?在庫事情
「今まさに雨が降ってきたけれど、この先のファミマに確実に傘は売っているのだろうか?」そんな不安を感じながらお店に向かった経験はありませんか。結論から申し上げますと、ファミリーマートでは基本的に年間を通して傘を販売しており、在庫を切らさないよう厳重に管理されています。
気象データと連動した発注システム
私たちコンビニの現場では、単に「減ったら補充する」というアナログな管理だけでなく、高度なPOSシステムを活用した発注を行っています。このシステムは気象予報データと密接に連動しており、「明日の午後は降水確率80%」といった情報が入ると、店舗の発注端末(ストアコンピュータ)に「傘の在庫を積み増ししてください」という推奨アラートが出たり、自動的に納品数が増えるような仕組みになっています。
私たち店長も、天気予報アプリとにらめっこしながら、「明日は夕方から崩れるから、レジ前の目立つ場所に傘立てを追加しよう」といった対策を前日から練っています。そのため、雨予報が出ている日や梅雨の時期、台風シーズンなどは、普段以上に入り口付近の傘立てやレジ前の什器に、商品がぎっしりと並べられることになります。
店舗立地による品揃えの違いとレインコートの扱い
ただし、どこのファミリーマートでも全く同じ傘が置かれているわけではありません。私が運営する店舗の周辺状況や、他のオーナーさんから聞く話を総合すると、地域や客層によってラインナップに微妙な違いがあります。
- オフィス街・都心部: ビジネスマンや感度の高い若者が多いため、デザイン性の高い「コンビニエンスウェア(ファセッタズムコラボ)」や、スーツに合う黒パイピングの傘、携帯に便利な折りたたみ傘が豊富に揃っています。
- ロードサイド・郊外店: 車での来店が主ですが、駐車場から玄関までの移動で濡れないよう、実用性を重視した「70cmジャンプ傘」などの大型サイズの在庫比率が高くなる傾向があります。
- 駅ナカ・空港店舗: 旅行者や出張者が多いため、持ち運びやすい「超軽量折りたたみ傘」や、逆に現地で使い捨てることを想定したスタンダードな傘が目立つ場所に配置されます。
また、傘だけでなく、バイクや自転車を利用される方向けにレインコートの取り扱いも強化しています。傘では防ぎきれないような豪雨の際は、レインコートの需要が急増します。ファミマのレインコートについて詳しく知りたい方は、ファミリーマートのレインコート完全ガイド!値段や評判を店長が解説の記事もぜひ参考にしてみてください。
店長からのアドバイス
ゲリラ豪雨の直後などは、一時的に売り切れてしまうことも稀にあります。もし確実に手に入れたい場合は、駅から少し離れた店舗や、人通りの少ない路地裏の店舗を狙うのが穴場ですよ。また、電話での在庫確認にも対応してくれる店舗がほとんどですので、どうしても必要な場合は事前に問い合わせるのも一つの手です。
このように、ファミリーマートでは「必要な時にそこに傘がある」状態を作るために、日々緻密な在庫コントロールが行われています。ですので、雨の日に「売ってないかも」と過度に心配する必要はまずありません。
コンビニ傘の価格は?他社との比較

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「コンビニの傘=500円」というイメージをお持ちの方もまだいらっしゃるかもしれませんが、昨今の原材料費(特にプラスチックや金属)の高騰や、使い捨て文化からの脱却を目指した品質向上の影響を受け、価格帯は大きく変化しています。ここでは、2024年から2025年にかけてのファミリーマートにおける傘の価格構造を詳細に解説し、他社との違いについても触れていきます。
最新価格表とラインナップの階層
ファミリーマートの傘は、用途と予算に応じて明確に「松・竹・梅」のような階層が作られています。お客様の「今、どれくらい困っているか」「どれくらい長く使いたいか」に合わせて選べるようになっているのです。
| グレード | 製品名 | サイズ | 価格(税込) | おすすめユーザー |
|---|---|---|---|---|
| エントリー | スタンダード ビニール傘 | 60cm | 約700円〜750円 | 急な雨しのぎ、学生、コスト重視派 |
| ミドル | 大型 ビニール傘 | 65cm | 約850円〜900円 | 標準的な社会人、少し荷物がある人 |
| アッパー | 特大 ジャンプ傘 | 70cm | 約1,000円〜1,100円 | 高身長、リュック利用者、2人利用 |
| プレミアム | コンビニエンスウェア (ファセッタズムコラボ) |
60cm | 2,189円〜 | ファッション重視、長く愛用したい人 |
| モバイル | 超軽量 折りたたみ傘 | 50-55cm | 約2,500円〜3,000円 | 常にカバンに入れておきたい慎重派 |
かつてのワンコイン価格から、エントリーモデルでも約700円へとシフトしました。この約200円〜300円の値上がりには明確な理由があります。それは、後ほど詳しく解説しますが、錆びやすい鉄の骨から、しなやかで折れにくい「グラスファイバー骨」への全面移行が行われたためです。
つまり、単に高くなったのではなく、「すぐに壊れて買い直すコスト」を削減できる品質になったと捉えることができます。「安物買いの銭失い」を防ぐための進化だと言えるでしょう。
セブン-イレブンやローソンとの比較
競合他社と比較すると、ファミリーマートの立ち位置がより鮮明になります。各社とも独自の戦略で傘を展開しています。
- セブン-イレブン: 「風に強い」という機能性を全面的に打ち出した商品開発が得意です。価格帯はファミマのスタンダード〜アッパー層(700円〜1,000円強)と真っ向から競合しており、実用重視のラインナップと言えます。セブンの傘については、セブンイレブン傘の値段と種類一覧!高い理由も解説の記事で徹底的に比較していますので、気になる方は合わせてご覧ください。
- ローソン: エコ素材の使用やキャラクターコラボなど、独自路線を行くことがあります。ベーシックな傘の価格設定は他2社とほぼ横並びです。
- ファミリーマート: 最大の特徴は「デザイン性への特化」です。アパレルブランドとしての「コンビニエンスウェア」を確立しており、2,000円を超えるプレミアムラインの傘をこれほど大規模に展開しているのはファミマだけです。「ただの雨具」ではなく「ファッションアイテム」として傘を提案している点が、他社との決定的な差別化ポイントとなっています。
傘のビニール素材とPOEの違い
コンビニの傘売り場で商品を手に取ったとき、生地の質感に違いがあることに気づいたことはありますか? 実は、傘に使われている「透明な素材」には大きなグレードの差が存在します。これが価格差の秘密の一つでもあります。
安価な傘に使われる「EVA」
100円ショップや一部のディスカウントストアで売られている極端に安い傘には、主に「EVA(エチレン酢酸ビニル)」という素材が使われています。この素材はコストが安い反面、以下のようなデメリットがあります。
- 少し白濁しており、透明度が低い。
- 柔らかすぎて傷がつきやすく、経年劣化でベタつきが発生しやすい。
- 焼却時の環境負荷が懸念される場合がある(配合による)。
ファミマが採用する「POE」の実力
一方、ファミリーマートの主力商品(スタンダードライン以上)で採用されているのは、「POE(ポリオレフィンエラストマー)」という高品質な素材です。化学的な詳しい話は避けますが、ユーザーにとってのメリットは非常に大きいです。
1. ガラスのような透明度で安全確保
POEの最大の特徴は、そのクリアな視界です。雨の日の夜道、特に車のヘッドライトが乱反射するような状況でも、POEの傘なら視界を遮りません。信号機の色や歩行者の姿がはっきりと見えることは、事故防止の観点から非常に重要です。お子様や高齢の方に持たせる傘として、私は強くPOE製をおすすめしています。
2. 寒さに強く、裂けにくい
プラスチック製品は寒くなると硬くなり、パリッと割れてしまうことがありますが、POEは弾力性に優れており、冬場の冷たい雨や雪の日でも柔軟性を保ちます。これにより、開閉時の衝撃で生地が破れるリスクが大幅に低減されています。
3. 環境への配慮
POEは燃焼時にダイオキシンなどの有害ガスが発生しにくい素材です。近年、環境省もプラスチック資源の循環を推進しており、使い捨てられがちな傘だからこそ、環境負荷の低い素材を選ぶことには意義があります。
65cmや70cmの値段とサイズ感の違い
傘を買うとき、「まあどれも同じだろう」と適当なサイズを選んでいませんか? 実は、身長や持ち物に合わせて適切なサイズ(親骨の長さ)を選ぶことが、雨の日の快適さを劇的に変えます。ファミリーマートでは主に60cm、65cm、70cmの3サイズを展開していますが、それぞれの特徴と推奨ユーザーについて詳しく解説します。
60cm(約700円〜):ミニマムスタンダード
最もベーシックなサイズです。女性や小柄な男性であれば、このサイズでも十分雨をしのげます。また、狭い歩道ですれ違う際にも邪魔になりにくいという利点があります。「駅から家まで10分だけ歩く」といった短時間の利用や、予備として会社に置いておく用途には、コストパフォーマンスの良いこのサイズが最適です。ただし、強風時や豪雨時には少し心許ない場面もあるかもしれません。
65cm(約850円〜):バランスの取れた選択肢
標準的な成人男性におすすめのサイズです。60cmだと、ビジネスバッグを肩にかけている場合にバッグの端が濡れてしまうことがありますが、65cmあればそのリスクをかなり軽減できます。風を受ける面積と持ちやすさのバランスが良く、長時間さしていても疲れにくいのが特徴です。多くの男性客が、無意識にこのサイズを手に取っていかれます。
70cm(約1,000円〜):鉄壁の防御力
私が個人的に最もおすすめしたいのが、この70cmサイズです。価格は1,000円を超えますが、その価値は十分にあります。
「直径が10cm違うだけで、濡れる面積は全く違う」ということを実感できるはずです。特に以下のような方には強く推奨します。
- リュックサック愛用者: 背中のリュックまで完全にカバーできます。最近はビジネスリュックの方も増えていますので、この需要は非常に高いです。
- 高身長の方: 膝下が濡れるのを防げます。身長175cm以上の方は、70cmでないと足元が濡れてしまうことが多いです。
- 大事な商談前の方: スーツを絶対に濡らしたくない場面で頼りになります。
- 相合い傘をする可能性がある方: 緊急時に2人で入っても、片方の肩がずぶ濡れになるのを防げます。
ココに注意
70cm傘は開くとかなり大きいため、強風時には風を受ける面積も大きくなります。しっかりと持ち手を握り、風上に向けて角度を調整するなど、扱いには少しコツがいります。しかし、ファミマの70cm傘は太くて丈夫な骨を使用しているため、簡単には壊れません。
数百円の差で「濡れない快適さ」が手に入るなら、70cmを選ぶのが賢い投資だと私は考えています。実際に70cmを購入されたお客様からは「もう小さい傘には戻れない」という声をよく聞きます。
折りたたみ傘の65cmと50cmの展開状況

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近年、ゲリラ豪雨への対策として「常にカバンに折りたたみ傘を入れている」という方が増えています。お客様からも「ファミマにはどんな折りたたみ傘がありますか? 大きな65cmサイズはありますか?」とよく聞かれます。
現在の主流は50cm〜55cmのコンパクトタイプ
現状のファミリーマート(および多くのコンビニ)の戦略として、折りたたみ傘は「携帯性(Mobility)」に全振りしています。そのため、店頭に並んでいるのは親骨50cm〜55cmのコンパクトなモデルがほとんどです。
正直にお伝えしますと、65cmクラスの大型折りたたみ傘を常時在庫しているファミリーマートは非常に稀です。もし大型の折りたたみ傘をお探しの場合は、東急ハンズやLoFTなどの専門店に行かれた方が確実でしょう。
なぜ「小さめ」が選ばれるのか?
コンビニで折りたたみ傘を買うシチュエーションを想像してみてください。「今降っていないけれど、後で降るかもしれないから念のため買っておこう」あるいは「旅行先で荷物を増やしたくない」というケースが多いはずです。
そのため、ファミマでは大きさよりも「軽さと収納性」を最優先した商品開発を行っています。実際、売り場でも「どれが一番軽い?」と聞かれることが圧倒的に多いです。
驚異的な軽さのカーボンモデル
特に注目していただきたいのが、約2,500円〜3,000円で販売されている「超軽量カーボン折りたたみ傘」です。この傘、持ってみると分かりますが、本当に軽いです。重量は約100g〜150g程度で、一般的なスマートフォンの重さ(約170g〜200g)よりも軽いのです。
「カバンに入れていることを忘れるレベル」の軽さなので、毎日持ち歩いても全く苦になりません。サイズは50cm〜55cmと少し小ぶりですが、急な雨をしのぐという目的には十分です。また、開閉機構も進化しており、「ポキポキ骨を折らなくてもいい」イージーオープンタイプが増えているのも嬉しいポイントです。
折りたたみ傘の選び方まとめ:
- ガッツリ降る雨の中を長時間歩くなら: コンビニの長い傘(ジャンプ傘)を買うのが正解。
- 「もしも」の備えとして持ち歩くなら: ファミマの超軽量折りたたみ傘が最強の相棒。
コンビニの限られた売り場面積の中で、お客様のニーズが最も高い「携帯性」に特化した結果が、現在のラインナップなのです。
評判から見るファミリーマートの傘の値段
- 安い傘でも風に強く壊れにくい理由
- ファミリーマートの晴雨兼用傘の値段は?
- 黒やクリアなど人気の色とデザイン
- ファセッタズム監修のおしゃれな傘の魅力
- よくある質問
- ファミリーマートの傘の値段とコスパ総評
安い傘でも風に強く壊れにくい理由
「所詮コンビニのビニール傘でしょ? 台風が来たら一発で終わりだよね」……そんな風に思っていた時期が私にもありました。しかし、今のファミリーマートの傘を分解・分析してみると、その耐久性の高さに驚かされます。なぜ、700円程度の傘でも簡単に壊れなくなったのでしょうか。
素材革命:グラスファイバー骨の採用
かつての安価な傘の骨は、鉄(スチール)をU字型に加工したものが主流でした。これは硬いのですが、一定以上の力が加わると「ポキッ」と折れてしまい、一度折れると修復不可能でした。また、すぐに赤錆が発生し、ビニール生地を汚してしまうのも欠点でした。
現在、ファミリーマートの傘(ほぼ全モデル)には、「グラスファイバー(ガラス繊維強化プラスチック)」という素材が採用されています。これは釣竿やテントのポールにも使われる素材で、以下の特性があります。
- 高い弾力性と復元力: 強風を受けても、柳の枝のように「しなる」ことで風の力を逃がします。これは「柔よく剛を制す」の原理です。
- 反転しても戻る: もし突風で傘がお猪口(オチョコ)状態にひっくり返ってしまっても、そのまま閉じれば元の形に戻ることが多く、骨自体が折れることは稀です。この復元力は、初めて体験すると感動すら覚えます。
- 錆びない: 金属ではないため、雨に濡れても錆びず、長期間きれいな状態を保てます。
なぜ値段が上がったのか?
グラスファイバーは鉄に比べて原材料費も加工コストも高くなります。しかし、「安くてもすぐ壊れる傘」に対する消費者の不満(廃棄ストレス)を解消するために、あえてコストをかけて品質を底上げしたのです。
構造上の工夫
さらに、骨と生地をつなぐジョイント部分や、中心のシャフト(中棒)の強度も見直されています。特に70cmなどの大型傘では、風圧に耐えられるよう太めのシャフトが採用されており、持った瞬間に「あ、これなら大丈夫そう」という剛性を感じられるはずです。
これらの技術革新により、ファミマの傘は「使い捨て」の領域を脱し、「シーズンを通して使える実用品」へと進化を遂げました。実際に私も店舗で使用している傘は、もう2年以上現役で活躍しています。
ファミリーマートの晴雨兼用傘の値段は?

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近年の酷暑により、女性だけでなく男性の間でも日傘を利用する「日傘男子」が急増しています。それに伴い、「ファミマで売っている傘は日傘としても使えますか?」という問い合わせを夏場によくいただきます。
透明ビニール傘にはUVカット効果はない
まず大前提として、売り場の大部分を占める透明なビニール傘(クリアタイプ)には、紫外線(UV)をカットする機能はほぼありません。素材であるPOEやビニールは紫外線を透過してしまうため、日除けとしての効果は期待しないでください。
狙い目は「高密度生地の折りたたみ傘」
しかし、諦めるのは早いです。ファミリーマートで販売されている「折りたたみ傘」の一部、特に黒や紺などの濃い色の生地を使用したモデルは、晴雨兼用として使えるポテンシャルを持っています。
これらの折りたたみ傘には、雨を弾くための高密度な撥水生地(ポリエステルなど)が使用されています。この生地自体が物理的に光を遮るため、結果として一定の遮光・UVカット効果を発揮します。 価格帯としては、通常の折りたたみ傘と同じ約2,000円〜3,000円のレンジで購入可能です。
本格的な遮熱効果を求めるなら
ただし、あくまで「兼用」レベルであり、裏地に銀色のコーティング(ポリウレタンコーティングなど)が施された、遮光率99.99%以上の本格的な日傘と比較すると、遮熱効果(涼しさ)は劣ります。 環境省も熱中症対策の一環として日傘の活用を推奨しており、体感温度を下げる効果は科学的にも証明されています。
(出典:環境省『熱中症予防情報サイト』)
黒やクリアなど人気の色とデザイン
ビニール傘といえば「無色透明」が当たり前でしたが、最近のファミリーマートでは色やデザインにこだわった商品が人気を集めています。これは単なるおしゃれ心だけでなく、実用的な理由も隠されています。
「自分の傘」を識別するためのカラー戦略
オフィスや飲食店の傘立てに傘を置いたとき、どれが自分のか分からなくなった経験はありませんか? 全員が同じ透明なビニール傘を使っていると、取り間違いや、最悪の場合は盗難のリスクが高まります。
そこで人気なのが、以下のようなデザイン傘です。
- カラーパイピング傘: 透明な生地の縁(フチ)の部分に、黒や白、ネイビーなどの色が付けられたデザインです。「黒のパイピングが入った傘」は、シンプルながらも少し引き締まった印象を与え、スーツとの相性も抜群です。
- 持ち手(ハンドル)の色変え: 通常は白か黒の持ち手を、グレーやクリアカラーなどに変更したモデル。
- 全体カラービニール: 透明度は保ちつつ、生地全体が薄いブルーやグリーン、スモークブラックに着色されたもの。
トレンドカラーの導入
特に「コンビニエンスウェア」のラインでは、ファッションのトレンドカラーを取り入れた傘が展開されています。例えば、アースカラーの「ベージュ」や、都会的な「ダークグレー」などは、雨の日の暗い気分を少し明るくしてくれます。
「たかがビニール傘」と思わず、色付きのものを選ぶだけで、「自分の持ち物」という愛着が湧き、置き忘れ防止にもつながります。数百円の違いであれば、デザインの入ったものを選ぶお客様が圧倒的に増えているのが現場の実感です。事実、デザイン入りの傘は、標準的なクリア傘に比べて在庫の回転率が良い傾向にあります。
ファセッタズム監修のおしゃれな傘の魅力
今、SNSを中心に「コンビニで買える最高傑作」「もはやビニール傘ではない」と絶賛されているのが、ファッションブランド「FACETASM(ファセッタズム)」のデザイナー、落合宏理氏とファミリーマートが共同開発した傘です。 価格は2,189円(税込)〜と、コンビニ傘としては最高価格帯に位置しますが、入荷してもすぐに売れてしまうほどの人気商品です。
なぜ2,000円以上払う価値があるのか?
1. 圧倒的な構造美:12本骨の採用
一般的な傘は8本の骨で支えられていますが、このコラボ傘の多くは「12本骨」などの多骨構造を採用しています。骨の数が多いことで、傘を開いたときの形が限りなく円に近くなり、非常に美しいシルエットを描きます。もちろん、骨が多い分だけ風に対する強度も格段に上がっています。開いた時の「バフッ」という音も、高級感があって良いんですよね。
2. 所有欲を満たす「ファセット」ハンドル
商品名の由来にもなっている持ち手部分は、一般的なJ字型ではありません。多面体(ファセット)のようにカットされたデザインが施されており、光の当たり方で表情を変えます。この形状は見た目が良いだけでなく、手になじみやすく滑りにくいという機能美も兼ね備えています。
3. ブランドとしてのアイデンティティ
ファミリーマートのコーポレートカラーである「青・緑・白」を大胆に配したモデルや、ファセッタズムらしい鮮やかなオレンジ、スタイリッシュなクリアブラックなど、持っているだけで気分が上がるデザインが揃っています。「コンビニで間に合わせで買った」というネガティブな感情を一切抱かせない、誇れるアイテムに仕上がっています。
プレゼントとしても人気:
意外かもしれませんが、ちょっとしたお礼やプレゼントとしてこの傘を購入される方もいらっしゃいます。「自分で買うには少し高いけど、貰うとすごく嬉しい」という絶妙なラインを突いているアイテムなんですね。
よくある質問
Q:ファミリーマートで売っている傘の値段はいくらくらいですか?
A:スタンダードな60cmビニール傘で約700円〜750円、大型の70cmジャンプ傘で約1,000円〜1,100円です。おしゃれな「コンビニエンスウェア(ファセッタズム)」や高機能な折りたたみ傘は2,000円〜3,000円程度で販売されています。
Q:コンビニのビニール傘はすぐに壊れませんか?
A:現在のファミリーマートの傘は、骨組みに釣竿などにも使われる「グラスファイバー」を採用しており、強風でしなるため非常に折れにくくなっています。また、ビニール素材も透明度が高く丈夫なPOEを使用しているため、耐久性は大幅に向上しています。
Q:ファミマの傘は日傘(晴雨兼用)として使えますか?
A:透明なビニール傘にはUVカット効果はありません。ただし、黒や紺などの高密度生地を使用した折りたたみ傘は、ある程度の日よけ効果が期待できます。本格的な利用を考える場合は、商品タグに「晴雨兼用」や「UVカット率」の記載があるか必ず確認してください。
Q:大きいサイズ(65cm以上)の折りたたみ傘は売っていますか?
A:ファミリーマートの折りたたみ傘は「携帯性」を重視しており、親骨50cm〜55cmの軽量コンパクトなタイプが主流です。65cm以上の大型折りたたみ傘はほとんど取り扱いがないため、大きなサイズが必要な場合は専門店での購入をおすすめします。
ファミリーマートの傘の値段とコスパ総評
ここまで、ファミリーマートの傘について、価格、機能、デザインの面から詳しく解説してきました。最後に、結局ファミマの傘は「買い」なのか、どう選べば良いのかをまとめたいと思います。
結論:コスパは間違いなく最強クラス
100円ショップで300円〜500円の傘を買うこともできますが、強風ですぐに壊れて買い直す手間やストレスを考えると、700円〜1,000円を出してファミマのグラスファイバー傘を買う方が、長期的には経済的(高コスパ)であると断言できます。
店長齋藤が教える、あなたに最適な一本の選び方
- 緊急避難&コスパ重視なら:
迷わず「スタンダード ビニール傘(60cm・約700円)」。必要十分な機能と耐久性を持っています。 - 絶対に濡れたくない実用派なら:
数百円上乗せして「70cmジャンプ傘(約1,000円)」。リュックもスーツも守れる鉄壁の防御力です。 - ファッションの一部として楽しみたいなら:
「コンビニエンスウェア/ファセッタズム(約2,200円)」。丈夫で美しく、愛着を持って長く使えます。 - 万が一の備えなら:
「超軽量カーボン折りたたみ傘(約2,500円〜)」。カバンの重さを変えずに安心を買えます。
ファミリーマートは、「ただ物が売っていればいい」というコンビニの常識を変え、「わざわざ買いに行きたくなる品質」を目指して商品のアップデートを続けています。 次に雨が降ったときは、ぜひ焦って適当な傘を手に取るのではなく、この記事を思い出して、ご自身のライフスタイルに合った最適な一本を選んでみてください。きっと、雨の日が少しだけ快適になるはずですよ。