
マイローカルコンビニ
はじめまして! このブログ「マイローカルコンビニ」の運営責任者であり、現役のコンビニ店長を務めております、齋藤 正志(さいとう まさし)と申します。
これからファミリーマートでアルバイトを始めようと考えている方や、研修中の新人さんにとって、レジ業務は最初の大きな壁ですよね。「レジ画面の店員側はどうなっているんだろう?」「レジ打ちの練習ができるアプリはあるのかな?」と不安になる気持ち、本当によくわかります。
私自身もコンビニ業界に入った当初は、あまりに多機能なレジ操作や、複雑な電子マネーのチャージ対応に戸惑い、業務手順がなかなか覚えられない経験をしました。しかし、仕組みさえ理解してしまえば、レジは最強の味方になってくれます。
この記事では、バイトのレジのやり方に関する基礎から、Tポイントや楽天ポイントの取り扱い、さらには「ファミマの有人レジでの支払い方法は?」といったお客様からの質問への対応まで、現場の知恵を交えて徹底的に解説します。また、ファミリーマートのバイトの支払い方法は具体的にどのような手順で行うのか、といった実践的な疑問にもお答えしていきます。
記事のポイント
- タッチパネル操作から自動釣銭機まで、基本のレジ業務フローが明確になります
- ポイントカード確認や年齢確認など、必須の確認事項をマスターできます
- メルカリ発送や収納代行など、複雑なサービスの処理手順と注意点がわかります
- トラブルを防ぐための心構えや、業務を早く覚えるためのコツをつかめます
ファミリーマートレジやり方の基本と画面構成
- レジ画面の店員側の表示と仕組み
- バイト初心者のレジのやり方と流れ
- Tポイント等のポイントカード確認手順
- ファミマの有人レジでの支払い方法は?
- 電子マネーのレジ操作とチャージ手順
レジ画面の店員側の表示と仕組み
ファミリーマートのレジスター(POSシステム)は、私たち店員にとって店舗運営のコックピットのようなものです。初めてカウンターに入ると、画面上に並ぶ無数のボタンに圧倒されるかもしれませんが、その構造とロジックを理解してしまえば恐れることはありません。
基本的に、レジ画面は直感的なタッチパネル式になっており、取引の進行状況に合わせて必要なボタンだけが表示されるよう最適化されています。
例えば、最初の商品登録画面(待機画面)では、「客層ボタン」や「プリセットキー(中華まんやおでんなどの登録ボタン)」がメインに表示されています。商品をスキャンし終えて「小計」ボタンを押すと、画面は一瞬で「決済選択画面」に切り替わり、現金や電子マネー、バーコード決済などの選択肢が現れます。
このように、2024年刷新版ファミマレジ画面の店員側のシステムは、「今、店員が何をすべきか」を画面遷移によってガイドしてくれる設計になっているのです。
ハードウェアの連携と使い分け
また、最近のレジは物理的なハードウェアとも高度に連携しています。特にスキャナの使い分けは、業務効率を大きく左右します。
| スキャナの種類 | 特徴と主な用途 | 店長のアドバイス |
|---|---|---|
| ハンドスキャナ (手持ち型) |
重い商品(お米や飲料ケース)や、お客様のスマホ画面(バーコード決済)を読み取るのに使用します。 | スマホ決済の際は、お客様の画面に直接触れないよう、少し離して読み取るのがコツです。 |
| 据え置きスキャナ (ガラス面) |
おにぎりやパンなど、軽量の商品を次々と通すのに適しています。両手が使えるため、袋詰めを同時に行えます。 | バーコード面を下に向けて「スッ」と通過させるイメージです。読み取り音がリズムよく鳴るよう練習しましょう。 |
ここがポイント:画面のガイドを見逃さない
操作に迷ったときは、焦らずに画面の上部や中央に表示されているメッセージ(ガイダンス)を確認してください。「年齢確認を行ってください」「スキャナで読み込んでください」など、システムが次のアクションを指示してくれています。このガイダンスに従うことが、ミスを減らす一番の近道です。
さらに、現代のファミリーマートのレジには「自動釣銭機」が接続されています。これは私たち店員にとって非常にありがたい機能です。昔のように手でお釣りを数える必要がないため、金銭授受のミス(違算)が劇的に減少しました。ただし、お札の向きを揃えて投入するなど、機械詰まりを防ぐための丁寧な扱いは必要不可欠です。
バイト初心者のレジのやり方と流れ

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それでは、最も頻繁に行う「通常のお買い物」のレジ操作について、具体的な手順を深掘りしていきましょう。お客様が商品をカウンターに置いた瞬間から、私たちのプロとしての仕事は始まっています。一連の流れを「点」ではなく「線」で捉えることが、スムーズな接客の鍵となります。
ステップ1:挨拶と「最初の確認」
「いらっしゃいませ!」と明るく声をかけながら、カゴを受け取ります。ここで商品をスキャンし始める前に、必ず行わなければならない2つの重要な質問があります。
- 「ポイントカードはお持ちでしょうか?」
(※これは決済確定後には処理できないため、最初に聞くのが鉄則です) - 「レジ袋はご利用になりますか?」
(※有料化に伴い、サイズ選択と料金登録が必要なためです)
ステップ2:商品スキャンと登録
商品のバーコードを読み取っていきます。お弁当やデザートなど、汁漏れや型崩れしやすい商品は、傾けないように水平を保ったままスキャンするのがプロの技です。
また、バーコードが付いていない商品(ホットスナックや中華まん)は、画面上のタッチパネルにある「プリセットキー」を使用して登録します。ここで注意したいのが、類似商品の押し間違いです。特にレジ操作に慣れていないうちは、アイスコーヒーの買い方でお客様が戸惑っている場合にカップのサイズを間違えて登録してしまうミスなども起こりやすいので、商品名を目視確認する習慣が大切です。
新人さんがやりがちなミス
「ファミチキ」と「スパイシーチキ」、あるいは「肉まん」と「ピザまん」など、見た目が似ている商品のボタンを押し間違えてしまうケースが多発します。これが発生すると、実際の在庫数とデータの在庫数が合わなくなり、発注ミスや廃棄ロスの原因となります。必ず画面の商品名を目視確認しながらボタンを押す癖をつけましょう。
ステップ3:年齢確認が必要な場合
お酒やタバコをスキャンすると、レジの画面にロックがかかり、お客様側の画面(カスタマーディスプレイ)に「20歳以上ですか?」という確認ボタンが表示されます。この時、絶対に店員が代わりにボタンを押してはいけません。
「画面の確認ボタンをお願いします」と丁寧にお声がけし、お客様自身の指でタッチしていただく必要があります。これは、未成年者飲酒禁止法などの法律に基づき、販売店として「年齢確認を行った」という事実を残すための極めて重要なプロセスだからです。
ステップ4:会計と袋詰め
合計金額を伝え、決済を行います。現金の場合は預かり金を正確に入力し、現金を投入します。商品を入れる際は、重いものや硬いものを下に、軽いものや柔らかいものを上にするのが基本マナーです。温かい商品と冷たい商品は、「袋を分けますか?」と一言添える配慮ができると、お客様からの信頼度がグッと上がりますよ。
まだ袋詰めの手順に自信がない方は、こちらの記事で詳しく解説していますので参考にしてください。
コンビニの袋詰めを早くきれいにやるコツ|重いものは下、軽いものは上
Tポイント等のポイントカード確認手順
ファミリーマートでは、「Tポイント」「dポイント」「楽天ポイント」という3大共通ポイントに対応しています。これらのポイントサービスは、お客様にとって「現金と同等の価値」を持つ非常に重要なものです。そのため、レジ操作においても最優先で確認すべき事項の一つとなっています。
なぜ「最初に」確認する必要があるのか?
新人スタッフが最も陥りやすいトラブルの一つが、「会計が終わった後にポイントカードを出される」というパターンです。実は、ファミリーマートのPOSシステム上、一度レシートが発行されて取引が完了してしまうと、後からポイントだけを付与することは技術的に不可能な仕様になっています。
もし、会計後に「あ、ポイントカードあったわ」と言われてしまった場合、店員は以下の手順を踏まなければなりません。
- 一度行った会計を全額「返品処理」して取り消す。
- 商品を最初からすべてスキャンし直す。
- ポイントカードを読み込む。
- 再度、お支払い処理を行う。
これは、お客様を待たせるだけでなく、店舗側の会計データも汚してしまうため、絶対に避けたい事態です。だからこそ、商品をスキャンする前の「いらっしゃいませ」の直後に、「ポイントカードはお持ちですか?」と確認することが推奨されているのです。また、特定の商品にはファミリーマートのボーナスポイントが付与されることもあるため、ポイントカードの有無は確実にお伺いしましょう。
読み取り操作のバリエーション
ポイントカードには、従来の「プラスチックカード」と、スマホアプリ上の「モバイルカード」の2種類があります。操作方法が異なりますので注意しましょう。
- プラスチックカードの場合:
レジ横にあるカードリーダー(溝)に、磁気ストライプの向きを合わせてスライドさせます。チップ付きの場合は差し込みます。 - モバイルカードの場合:
ハンドスキャナを使って、お客様のスマホ画面に表示されているバーコードを読み取ります。
「ポイントカードをお持ちの方は、こちらの端末にかざしてください」と、最近ではお客様自身で据え置き端末にカードをかざしたり、スマホをかざして読み取るタイプの店舗も増えています。この場合、店員側の画面には「ポイントカード待機中」といったステータスが表示されます。
お客様が操作に戸惑っているようであれば、「こちらの光っている部分にかざしてください」と優しくサポートしてあげましょう。
ファミマの有人レジでの支払い方法は?

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現代のコンビニレジは、まさに「決済のデパート」状態です。お客様から「これ使えますか?」と聞かれることも多いため、現在どのような支払い方法に対応しているのか、体系的に把握しておく必要があります。特に有人レジでの操作は、お客様が提示する決済手段によって、店員が押すべきボタンが異なります。
| 決済カテゴリ | 主なサービス名 | レジ操作のポイント |
|---|---|---|
| 現金 | 日本円(硬貨・紙幣) | 自動釣銭機に入金。高額紙幣預かり時は声出し確認を徹底。 |
| クレジットカード | VISA, Mastercard, JCB, AMEX, Diners等 | 「クレジットカード」ボタンを選択。お客様自身で端末に差し込んでいただくのが基本。タッチ決済対応カードの場合は「タッチでお願いします」と案内。 |
| 電子マネー | 交通系(Suica/PASMO等)、楽天Edy、WAON、iD、QUICPay | 種類が多いため聞き間違いに注意。「電子マネー」ボタンから該当ブランドを選択し、リーダーが光ったらタッチを促す。 |
| バーコード決済 | FamiPay、PayPay、d払い、楽天ペイ、LINE Pay、au PAY等 | 「バーコード決済」ボタンを選択し、お客様のスマホ画面をハンドスキャナで読み取る。 |
「バーコード決済」の注意点と「サイレント提示」
最近特に増えているのが、お客様が一言も発さずに無言でスマホの画面(QRコードやバーコード)を店員に見せてくるケースです。これを私たちは俗に「サイレント提示」と呼んだりしますが、この場合は迷わずレジ画面の「バーコード決済」ボタンを押してください。
このボタンは非常に優秀で、FamiPayであれPayPayであれ、どの会社のバーコードであっても、スキャンするだけでシステムが自動的に判別して決済を完了させてくれます。以前は「PayPayですね?」「d払いですね?」と個別のボタンを探す必要がありましたが、現在は統合されている店舗がほとんどですので、焦らずスキャンすれば大丈夫です。
ただし、スマホの画面が暗すぎたり、保護フィルムの影響で読み取れないことがあります。その際は、「恐れ入ります、画面を少し明るくしていただけますか?」や「バーコードを拡大していただけますか?」と具体的にお願いするとスムーズです。また、最近ではファミマコーヒー回数券の買い方や使い方がわからず、スマホ画面を見せて相談されるケースもありますので、画面の内容をよく確認しましょう。
電子マネーのレジ操作とチャージ手順
SuicaやPASMOなどの交通系ICカードや、楽天Edy、WAONなどの電子マネーは、支払いはもちろん、レジでのチャージ(入金)依頼も頻繁にあります。「チャージお願いします」と言われた際、操作手順に慣れていないとフリーズしてしまうことがありますので、ここでしっかり予習しておきましょう。
チャージの基本フロー
基本的な流れは以下の通りです(機種により多少異なります)。
- レジのトップ画面またはサービスメニューから「チャージ」を選択します。
- チャージしたい電子マネーの種類(例:交通系、楽天Edyなど)をお客様に確認し、該当ボタンを押します。
- 「チャージ金額」の選択画面になります。お客様に画面をタッチして選んでいただくか、口頭で金額(例:1,000円、3,000円、10,000円など)を伺って店員が入力します。
- 現金を預かり、自動釣銭機に入金します。
- ここが最重要! 入金確定後、レジのリーダー部分が点滅します。「カードを置いてください」と案内します。
- 「シャリーン」という決済音が鳴り、レシートが出てくるまでカードを動かさないよう見守ります。
よくあるトラブル:カードの早外しエラー
チャージ業務で最も多いトラブルが、通信処理が完了する前にお客様がカードをリーダーから離してしまうことによる「書き込みエラー」です。これが起きると、レジが警報音を鳴らし、復旧処理が必要になるなど、レジ待ちの行列を作る原因になります。
これを防ぐための魔法の言葉が、「音が鳴るまで、そのままでお待ちください」です。カードを置いてもらう瞬間にこの一言を添えるだけで、トラブル発生率は劇的に下がります。また、万が一エラーになった場合は、再度カードを置いていただき「再通信」ボタンを押すことで復旧できるケースがほとんどですので、落ち着いて対応しましょう。
応用:ファミリーマートレジやり方と特殊業務
- ファミリーマートのバイトの支払い方法は?
- メルカリ等の配送受付と伝票処理
- レジ打ちの練習にアプリは役立つか
- 業務手順が覚えられない時の対処法
- よくある質問
- まとめ:ファミリーマートレジやり方の総括
ファミリーマートのバイトの支払い方法は?
ここでは、アルバイトスタッフとして対応しなければならない、物販以外の少し特殊な「支払い処理」について深掘り解説します。特に、電気・ガス・水道などの公共料金や、通販の代金を支払う「収納代行(しゅうのうだいこう)」業務は、金銭に関わる責任が重いため、正確な理解が求められます。
収納代行(払込票支払い)の鉄則
お客様がバーコードのついた紙(払込票)をレジに持ってこられた場合、それは商品の「販売」ではなく、あくまで債権者への「送金代行」という扱いになります。操作手順は以下の通りです。
- 払込票を受け取り、支払期限が過ぎていないかを目視で確認します(過ぎているとレジでエラーが出ます)。
- 払込票のバーコードをスキャンします。
- 画面に表示された金額と、払込票の金額が一致しているかを確認し、お客様にも画面を見ていただき「金額の確認をお願いします」と促して、承認ボタン(OKボタン)を押していただきます。
- 現金でお支払いいただきます(※原則として、公共料金の支払いにクレジットカードや電子マネーは使えません。ただし、FamiPayなど一部例外はあります)。
- 【最重要】レシートとは別に発行される「受領証(お客様控え)」と、払込票の半券を切り離した「領収証」をお客様に手渡します。
「領収書ください」と言われたら?
よくあるトラブルとして、お客様から「手書きの領収書をください」や「インボイス対応の領収書が欲しい」と言われるケースがあります。しかし、コンビニ店舗から公共料金等の収納代行に対する領収書を発行することは、法律上・システム上できません。
なぜなら、そのお金の最終的な受取人はファミリーマートではなく、電力会社や通販会社だからです。お客様にお渡しできるのは、レジから出る「受領書(受領証)」のみです。これは、コンビニが「お金を預かりました」という証明書に過ぎません。正式な領収書が必要な場合は、支払先の企業に直接お問い合わせいただく必要があります。この仕組みを理解していないとクレームになりやすいため、「当店では代行して受け付けているため、領収書の発行権限がございません」と説明できるようにしておきましょう。
印紙税に関する豆知識
通常、高額な領収書には収入印紙を貼る必要がありますが、コンビニでの公共料金収納代行の場合、その領収書(受領証)は金銭の受取書としては非課税扱い(または支払先企業が納税済み)となるケースが多く、店舗で印紙を貼る必要がないことが一般的です。このあたりは複雑ですので、詳しくは国税庁の指針などが根拠となっています。
(出典:国税庁『No.7129 印紙税の納付方法』等参照 ※営業に関しない受取書や特定の収納代行の非課税規定など)
メルカリ等の配送受付と伝票処理

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近年のコンビニ業務の中で、最も手順が複雑で、かつトラブルのリスクが高いのが「メルカリ」や「ヤフオク!」などのフリマアプリ商品の発送代行(ヤマト運輸・日本郵便)です。特に「らくらくメルカリ便」などは、お客様が店内のマルチコピー機で「申込券」を出力し、それをレジに持ってくる流れになります。
ここで、全ファミリーマート店員が絶対に守らなければならない「鉄の掟」があります。
【絶対遵守】店員は荷物に伝票を貼ってはいけない
どんなに忙しくても、どんなにお客様が急いでいても、店員が荷物に配送伝票を貼り付けてはいけません。必ずお客様自身の手で貼っていただく必要があります。
なぜ店員が貼ってはいけないのか?
これは意地悪ではありません。もし店員が伝票を貼り、万が一「Aさんの荷物に、Bさんの伝票を貼ってしまう(テレコ)」というミスが起きたとしましょう。すると、商品は誤った相手に届いてしまいます。この時、店員が貼っていた場合、その損害賠償責任を店舗や店員個人が問われる可能性があるからです。
このリスクを回避するため、運送約款において「荷送人(お客様)自身が伝票を貼付する」ことが定められています。
正しい受付フロー
- お客様が持参した「申込券」をレジでスキャンします。
- 日時指定の有無を確認し、入力します(※入力間違いを防ぐため、画面をお客様に見せながら確認しましょう)。
- レジのプリンターから「配送伝票」と「専用袋(黄色や透明の袋)」が出力されます。
- 「こちらの袋を荷物に貼り、その中に伝票を入れていただけますか?」とご案内し、お客様に手渡します。
- お客様が貼り付けと封入を終えたのを確認してから、荷物を受け取ります。
- 「ご依頼主控え」をお客様にお渡しして完了です。
もし「貼ってよ」と言われたら、「申し訳ございません、貼り間違い防止のため、お客様ご自身にお願いしております」と毅然と、かつ丁寧に説明しましょう。これが自分のお店と自分自身を守ることにつながります。より詳しいサイズ規定や梱包については、ファミリーマートの宅急便のやり方を解説した記事も参考にしてください。
レジ打ちの練習にアプリは役立つか
真面目な新人さんほど、「家でもレジ打ちの練習がしたい」「シミュレーションできるアプリはないですか?」と質問してくれます。その熱意は素晴らしいのですが、残念ながらファミリーマート公式のレジ練習アプリは、一般向けには公開されていません。
iPhoneやAndroidのアプリストアで「レジ打ち ゲーム」などで検索すると、いくつかの無料アプリが出てきます。しかし、これらはあくまで「ゲーム」であり、実際のファミリーマートのPOSレジ(ボタンの配置、画面遷移、機能の名称)とは全く異なります。
そのため、ゲームで高得点を出せるようになっても、実際の店舗業務にはほとんど直結しないのが現実です。逆に、変な癖がついてしまう可能性すらあります。
現役店長おすすめの練習法:イメージトレーニング
では、どうすれば早く覚えられるのでしょうか? 最も効果的なのは、「シフト中の観察」と「脳内シミュレーション(イメトレ)」です。
- 先輩の動きを盗む:
自分がレジに入っていない時や、後ろで袋詰めをしている時に、先輩が「どの順番で」「画面のどのあたりを」タッチしているかを観察します。「あ、ポイントカードの時は右下のボタンだな」といった位置情報を目に焼き付けます。 - エアレジ練習:
自宅で、目の前にレジがあるつもりで手を動かします。「いらっしゃいませ(お辞儀)→商品を手に取る→スキャン→画面を見る→ポイントカード確認→…」という一連の流れを、声に出しながら空中で指を動かします。
「バカバカしい」と思うかもしれませんが、プロのアスリートも行うイメージトレーニングは非常に効果的です。特に「接客用語」を口に出しながら動作を行うことで、脳と体に手順が染み込みやすくなります。
業務手順が覚えられない時の対処法
「何度教えてもらっても手順を忘れてしまう…」「メモを見てもパニックになる…」と悩んでいませんか? 安心してください。最初から完璧にできる人なんていません。私も新人の頃は、公共料金の受付で手が震えていました。
業務が覚えられない主な原因は、「手順を丸暗記しようとしている」ことにあります。人間の脳は、意味のない数字や手順の羅列を覚えるのが苦手です。そこで、「操作(Action)」と「理由(Why)」をセットで覚えることを強くおすすめします。
「理由」がわかれば忘れない
| 操作(Action) | 理由(Why) |
|---|---|
| 最初にポイントカードを聞く | 理由:会計確定後にはシステム上、後付けができないから。 |
| 年齢確認ボタンはお客様に押させる | 理由:店員が押すと「確認した」証拠にならず、法律違反のリスクがあるから。 |
| 現計キーを押して入金口を開ける | 理由:二重入金を防ぎ、レジ内の現金を正確に管理するため。 |
| 伝票は自分で貼らない | 理由:誤配送の責任はお客様自身に持ってもらう必要があるから。 |
このように、「なぜそうするのか?」という背景にある理由やリスクを理解すると、記憶の定着率は格段に上がります。「決まりだから」ではなく「自分を守るため」「お客様のため」と理解することが大切です。
そして何より大切なのは、「わからない時は素直に聞く」ことです。知ったかぶりをして適当なボタンを押し、取り返しのつかないミスをするよりも、お客様に「少々お待ちください」と伝え、先輩に「これ、どうやるんでしたっけ?」と聞く勇気を持ってください。
店長の立場から言えば、聞いてくれるスタッフの方が100倍信頼できますし、そういった日々の積み重ねがファミリーマートのトレーナー試験への合格など、キャリアアップにも繋がっていきます。
もしミスをしてしまったり、クレーム対応で落ち込んでしまった時は、ファミリーマートへの苦情メールの送り方などを知っておくことで、お客様の視点を理解し、冷静に対処する助けになるかもしれません。
よくある質問
Q:会計が終わった後にポイントカードを提示された場合、後からポイントを付けることはできますか?
A:いいえ、レシート発行後のポイント後付けはシステム上できません。一度「返品処理」を行ってから商品をスキャンし直す必要があるため、必ず会計の最初にカードの有無を確認しましょう。
Q:年齢確認が必要な商品で、お客様がボタンを押してくれない場合、店員が代わりに押しても良いですか?
A:絶対に押してはいけません。年齢確認はお客様自身による自己申告の法的証拠となるため、必ずお客様の指でタッチしていただくよう丁寧に案内してください。
Q:メルカリ便などの発送で、お客様から「伝票を貼ってほしい」と頼まれたら対応しても良いですか?
A:いいえ、お断りしてください。貼り間違いによる誤配送の責任を負わないため、規約でお客様自身による貼付が定められています。「貼り間違い防止のためご自身でお願いします」と伝えましょう。
Q:ファミリーマートのレジ操作を練習できる公式アプリはありますか?
A:残念ながら公式の練習アプリは一般公開されていません。市販のゲームアプリは実際の操作と異なるため、シフト中に先輩の動きを観察したり、自宅でのイメージトレーニング(エアレジ)を行うのが効果的です。
まとめ:ファミリーマートレジやり方の総括

マイローカルコンビニ
今回は、ファミリーマートのレジ操作について、基本から応用まで徹底的に解説しました。最後に、改めて重要なポイントを整理しておきましょう。
この記事のまとめ
- レジ画面は「次の操作」を教えてくれるガイド役。焦らず画面のメッセージを読みましょう。
- ハンドスキャナと据え置きスキャナを使い分けることで、スピードと正確性が向上します。
- ポイントカードの確認は、商品をスキャンする前の「挨拶とセット」で行うのが鉄則です。
- 電子マネーのチャージや決済時は、「音が鳴るまでカードを動かさない」よう案内することでエラーを防げます。
- メルカリ等の発送では、絶対に店員が伝票を貼らず、お客様にお願いして責任分界点を守りましょう。
- 操作手順は「なぜそうするのか?」という理由と一緒に覚えることで、忘れにくくなります。
レジ業務は、単なる「お会計」の作業ではありません。お客様の生活を支え、時には温かい言葉を交わすコミュニケーションの場でもあります。覚えることは確かに多いですが、一つひとつの操作にはちゃんとした意味があります。
この記事を読んだあなたが、仕組みと理由を理解し、少しでも自信を持ってレジカウンターに立てるようになることを心から願っています。もし操作に迷ったら、またこの記事を読み返して確認してくださいね。あなたのコンビニバイト生活が、楽しく充実したものになりますように! 応援しています!