ファミマのコーヒーマシン清掃！手順や時間・エラー対応を解説

マイローカルコンビニ

はじめまして！ このブログ「マイローカルコンビニ」の運営責任者であり、現役のコンビニ店長を務めております、齋藤 正志（さいとう まさし）と申します。

ファミリーマートのコーヒーマシン清掃は、美味しいコーヒーをお客様に提供するために欠かせない大切な業務ですが、毎日のこととなると結構大変ですよね。特に現場のスタッフさんからは、具体的な清掃方法や手順が複雑で分かりにくいといった声や、作業全体で何分かかるか時間が読めないという悩みをよく耳にします。また、忙しいピークタイムに突然のエラーコードが表示されたり、ミルク補充やカス満杯の対応に追われたりと、マシンのメンテナンスには苦労が絶えません。

実は、私自身も新人の頃はマシンの清掃手順を覚えるのに苦労し、先輩に何度も聞き直した経験があります。しかし、正しいメンテナンスは味の決め手であり、お客様の笑顔に直結する重要な仕事です。今回は、そんな皆様の疑問を解消し、効率的かつ確実にマシンをケアするためのポイントをまとめました。

ファミリーマートのコーヒーマシン清掃の重要ポイント

サンデン製等の機種と清掃の関連性

ファミリーマートでは、美味しいコーヒーを提供するために定期的にマシンのリニューアルを行っています。特に最近導入が進んでいる新型のマシンは、タッチパネル式で操作がわかりやすいのが特徴ですよね。これらは主にサンデンなどのメーカーが製造していることが多いですが、実は中身の進化がものすごいんです。

9段階挽きが生む「美味しさ」と「リスク」

新型機では豆の挽き方が9段階にも調整できるようになっていて、以前のマシンよりも格段に繊細な抽出が可能になっています。これにより、豆本来の香りを最大限に引き出した、専門店にも負けないクオリティを実現しています。実際、ファミマコーヒー値段違う？種類やサイズ別の価格と特徴を解説している記事でも触れていますが、そのバリエーションの豊かさは大きな魅力です。

しかし、現場の私たちにとっては「清掃の重要度が跳ね上がった」ことを意味します。挽き目を細かく設定できるということは、それだけ内部のグラインダー（豆を挽く刃）や抽出経路に、微細なコーヒー粉が付着しやすくなるからです。この微細な粉が古いまま残ってしまうと、酸化して嫌な酸味の原因になったり、抽出経路を狭めてお湯の流れを悪くしたりします。その結果、「新型マシンなのに味が薄い」「クレマ（泡）が全然立たない」といったクレームに繋がってしまうのです。

センサー技術と清掃の関わり

また、サンデン製をはじめとする最新の業務用マシンは、豆の量や湯温、圧力を監視するために多数のセンサーが搭載されています。清掃を怠ってこれらのセンサー周りが汚れると、マシンが誤作動を起こしたり、頻繁にエラーを表示して止まってしまったりします。

「機械が新しいから汚れにくい」のではなく、「機械が新しいからこそ、繊細なメンテナンスが必要」という意識を持つことが大切です。高性能なマシンのポテンシャルを最大限に引き出すためにも、メーカー指定の清掃プロトコルをしっかり守っていきましょう。

正しい清掃方法と洗剤の選び方

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コーヒーマシンの汚れには明確な種類があり、それぞれ「相性」の良い洗剤を使わないと全く意味がありません。私の店でも新人スタッフさんには口を酸っぱくして伝えているのですが、「洗剤ならなんでも落ちるでしょ？」と思って適当なものを使うのは絶対にNGです。これは単に汚れが落ちないだけでなく、マシンの寿命を縮め、最悪の場合は故障の原因になります。

汚れの「化学的性質」を理解しよう

プロの清掃では、汚れのpH（酸性・アルカリ性）に合わせて洗剤を選びます。ここを理解すると、なぜ複数の洗剤が必要なのかが腑に落ちるはずです。

家庭用洗剤や代用品のリスク

特に間違いやすいのが、ネット記事などで見かける「クエン酸」や「レモン汁」、あるいは「食器用中性洗剤」での代用です。家庭用マシンなら自己責任で済みますが、業務用マシンは構造が複雑でパッキンなどの素材も特殊です。メーカーや本部が指定する専用の洗浄剤は、洗浄力だけでなく、マシンの部材を腐食させないように成分調整されています。

指定外の洗剤を使って内部のパッキンが溶けたり、配管が詰まったりしても保証が効かないことが多いので、必ず純正品を使用してください。正しい洗剤を使うことが、一番の近道であり、安全策なのです。

清掃作業は何分かかる？目安の時間

店舗運営やシフト管理をする上で、「コーヒーマシンの清掃に何 分 かかるか」を正確に把握しておくことは非常に重要です。時間が読めないと、ピークタイム直前に清掃を始めてしまってお客様をお待たせしたり、逆に焦って作業を雑にしてしまったりするからです。慣れているスタッフと新人さんでは差が出ますが、私の店舗での標準的なタイムスケジュールと目安をお伝えします。

清掃タイプ別タイムスケジュール

時短してはいけない「魔の5分」

ここで特に強調したいのは、ミルクライン洗浄における「つけ置き時間」と「すすぎ」の時間です。忙しいとつい、「5分つけ置きのところを1分でいいや」とか、「すすぎを1回減らそう」と考えてしまいがちです。しかし、この短縮は絶対にやってはいけません。

つけ置き時間を短縮すると、ノズル内部のタンパク質汚れが分解しきれずに蓄積し、やがて石のように硬い「乳石」となって詰まりの原因になります。また、すすぎ時間を削ると、強力なアルカリ洗剤が残留するリスクがあります。

特に清掃中はレジ対応が手薄になりがちですが、ファミリーマートレジやり方完全ガイド！店長が教える操作のコツを参考に、スタッフ間で連携してスムーズに運営できるよう工夫しましょう。「今日は忙しいから」という理由で、お客様の安全に関わる工程を省くことはプロとして失格です。

スチームノズルの漬け置き温度管理

カフェラテなどのミルクメニューを提供するマシンにおいて、最も気を使うのがスチームノズルの清掃です。ここには「乳石（ミルクストーン）」という、タンパク質が熱で固まった非常に頑固な汚れが付着します。この汚れを落とすための黄金ルールが、「約50℃のお湯で5分間漬け込む」ことです。

なぜ「50℃」なのか？科学的な理由

「水じゃダメなの？」「熱湯の方が落ちそうじゃない？」と思われるかもしれませんが、これにはちゃんとした化学的な理由があります。

• 水（常温）の場合：アルカリ性洗剤の活性（働き）が弱く、タンパク質の分解が進みません。結果として汚れが残り、雑菌の温床になります。
• 熱湯（80℃以上）の場合：逆に温度が高すぎると、ミルク中のタンパク質が「熱変性」を起こしてさらに硬く固まってしまうことがあります（目玉焼きが固まるのと同じ原理です）。また、ノズル内部のゴムパッキンを熱で劣化させ、ひび割れや水漏れの原因になります。

この「洗剤が最も働き、かつタンパク質が固まらず、部品も傷めない」奇跡のバランスが、約50℃なのです。

現場での実践テクニック

温度計を毎回使うのがベストですが、忙しい現場では難しいこともありますよね。多くの業務用マシンでは、メンテナンスモードでお湯出しをすると、適温が出るように設計されていることが多いです。もし手動でお湯を作る場合は、給湯ポットの熱湯（約90℃）と水道水（約20℃）を「1：1」で混ぜると、だいたい55℃前後になります。

このくらいの感覚を覚えておくと便利です。マニュアル通りの温度管理は、地味ですがマシンの寿命を左右する超重要ポイントです。

抽出ラインと本体の洗浄区分

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清掃に熱心なスタッフさんが、良かれと思ってやってしまいがちな重大なミスとして、「本体の丸洗い」があります。「汚れているから水でジャーっと流したい！」という気持ちは痛いほど分かりますが、コーヒーマシンの本体部分は絶対に水洗い厳禁です。

防水ではない！電子機器としての側面

正しい「拭き掃除」のステップ

本体部分の清掃は、以下の手順を徹底してください。

1. 固く絞った濡れタオルで拭く：
   洗剤を含ませたタオルで汚れを浮かせ、水拭きで洗剤成分を取り除きます。この時、タオルから水が滴るような状態はNGです。
2. 乾いたタオルで仕上げ拭き（最重要）：
   水拭きのままだと、残った水分に空気中のホコリが付着したり、カビが生えやすくなったりします。また、水道水のカルキ成分が白く残る原因にもなります。必ず乾拭きで水分をゼロにしてください。

分解できるパーツの扱い

一方で、メーカーのマニュアルで「取り外し可能」とされているパーツ（豆ホッパー、粉のシューター、ドリップトレイ、給水タンクなど）は、本体から外してシンクで丸洗いが可能です。ここでは酸素系漂白剤などを使ってつけ置き洗いをし、ブラシで隅々まで洗うのが正解です。

ただし、洗った後は「完全に乾燥させてから」取り付けること。生乾きのままセットすると、内部でカビが発生したり、湿気で豆が詰まったりする原因になります。「洗える場所」と「洗えない場所」を明確に区別し、水分管理を徹底することが、マシンを長持ちさせる秘訣ですね。

ファミリーマートのコーヒーマシン清掃トラブル対応

衛生的なミルク補充の手順と注意

美味しいカフェラテを提供するために欠かせないミルク補充ですが、ここにも衛生上の重要なポイントがあります。忙しいピークタイム、ミルク切れのアラームが鳴ると、つい「古いミルクが少し残っている容器に、新しいミルクをそのまま継ぎ足して」しまいたくなりますよね。しかし、これは食品衛生管理上、絶対におすすめできません。

「継ぎ足し」が危険な理由

牛乳は栄養価が非常に高く、温度管理が少しでも甘くなると、爆発的なスピードで雑菌が繁殖しやすい食品です。古いミルクには、すでに空気中の雑菌が混入している可能性があります。そこに新しいミルクを継ぎ足すと、古いミルクに残っていた菌が新しいミルク全体に広がり、短時間で品質が劣化してしまいます。

プロが実践する補充フロー

私の店では、以下の手順をルール化しています。

1. 容器を空にする：中途半端に残っている場合は、廃棄するか使い切ります。
2. 容器の洗浄・交換：理想的には、補充のたびに予備の清潔な容器（洗浄・乾燥済みのもの）と交換します。パック交換式の場合は、接続ノズル部分をアルコール消毒綿で拭き上げます。
3. 開封日の管理：開封した牛乳パックには必ず日付と時間を記入し、賞味期限内であっても、開封後はメーカー推奨の時間内（例：24時間以内など）に使い切るよう管理します。

（出典：厚生労働省『HACCP（ハサップ）に沿った衛生管理』）
※食品を扱う事業者として、HACCPの考え方に基づいた衛生管理は必須です。お客様の口に入るものですから、過剰なくらい気を使うのがちょうど良いのです。

コーヒーのカス満杯表示の対処法

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ランチタイムなどの混雑時に「カス満杯」の表示が出ると、レジも止まるし焦りますよね。基本的にはダストボックスに溜まったコーヒーカスをゴミ箱に捨てるだけの単純作業ですが、「捨てたはずなのに表示が消えない！」「ボックスが入らない！」といったトラブルもよく起こります。

表示が消えない原因No.1は「センサー汚れ」

カスを捨ててもエラーが消えない場合、その原因の9割は「センサーの汚れ」です。多くのマシンでは、ダストボックスが収まる空間の奥に、カスが溜まったことを検知する光センサーや重量センサーがあります。

カスを捨てる際に、舞い上がった細かい粉がセンサーのレンズ部分に付着していると、マシンは「まだ満杯だ」と勘違いし続けます。ですので、カス捨ての際は、単に箱を空にするだけでなく、「ボックスをセットする奥の空間や、センサーのレンズ部分を乾いた布でサッと拭く」習慣をつけてください。これだけで、エラー再発の確率はぐっと下がります。

山盛り誤検知の防止

また、カスが一点に集中して山のように積み上がると、実際にはまだ入る容量があっても、頂上がセンサーに触れて「満杯」と判定されることがあります。ボックスを戻す前に、トントンと揺らしてカスを平らにならすのも有効なテクニックです。

エラーコード1799が出た時の対応

マシンの画面に見慣れない数字が表示されるとドキッとしますよね。機種やメーカーによってコードの意味は異なりますが、洗浄サイクルに関連してよく検索されるのがエラーコード 1799のような番号です。

エラーコードが伝えるメッセージ

この種のエラーコードは、一般的に以下のような状態を示唆しているケースが多いです。

• 洗浄時期の超過：「ミルクライン洗浄を〇時間以上行っていないため、ロックをかけました」という強制停止。
• 洗浄プロセスの不完了：「昨日の洗浄が途中で中断されました」「洗浄剤が流れていません」という警告。
• 内部センサーの異常：流量計や温度センサーが正常な値を返していない。

慌てずに行うべき対処ステップ

まず行うべきは、マシンの画面指示をよく読むことです。「洗浄ボタンを押してください」などの指示が出ている場合は、それに従いましょう。特に多いのが、ミルクラインの洗浄をスキップしたり、洗浄中に電源を落としてしまったりした場合です。

復旧手順としては、洗浄プログラム（リンス洗浄や湯通し）を再実行してみてください。それでも消えない場合は、ミルクラインが乳石で物理的に詰まっている可能性があります。その場合は、規定の濃度のアルカリ洗剤液を作り、再度マニュアルの手順に従ってしっかりとした薬液洗浄を行う必要があります。

「壊れた！」と慌てて自己判断で分解しようとせず、マニュアル通りの洗浄を試しても直らない場合は、速やかにコールセンターへ連絡するのが鉄則です。

薬剤残留を防ぐ徹底的なすすぎ

最後に、私がこのブログ記事で最も強く、何度でも伝えたいことがあります。それは、清掃後の「すすぎ」の重要性です。

「残留」は絶対にあってはならない事故

私たちが使用する業務用のミルクラインクリーナー（アルカリ性）や除石灰剤（酸性）は、非常に強力な化学薬品です。これらがもし、マシンの内部に残ったまま次のコーヒーが抽出されたらどうなるでしょうか？

微量であっても、コーヒーの風味が劇的に不味くなる（強烈な渋みや異臭がする）だけでなく、お客様がそれを飲んでしまった場合、口腔内の粘膜が荒れたり、お腹を壊したりする健康被害に直結します。これは単なるクレームでは済まされない、重大な事故です。

5回すすぎの徹底

メーカーのマニュアルには通常、「5回以上水を入れ替えてすすぐ」や「〇〇ml以上の水を通す」といった厳しい規定があるはずです。これを「面倒だから3回でいいや」とするのは、ロシアンルーレットをするようなものです。

私の店舗では、以下の手順を徹底しています。

1. 規定回数のすすぎ：マニュアル通りの回数、水を入れ替えて吸引させる。
2. スチームパージ：すすぎ終わった後、スチームを空ぶかしして、ノズル内に残った水分を出し切る。
3. 確認（推奨）：始業前に一度お湯を出して、変なにおいがしないか確認する。

「安全」は「おいしさ」以前の絶対条件です。お客様に安心して飲んでいただくためにも、すすぎの工程だけは絶対に手を抜かないようにしましょう。

よくある質問

ファミリーマートのコーヒーマシン清掃のまとめ

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今回は、ファミリーマート コーヒーマシン 清掃について、現場での経験を交えて詳しく解説しました。

高性能なマシンでおいしいコーヒーを提供するためには、日々の地道なメンテナンスが欠かせません。適切な洗剤を使い分け、50℃という温度と時間を守り、徹底的にすすぐ。これらを確実に実施することで、マシンの寿命を延ばし、トラブルを未然に防ぐことができます。

そして何より、お客様に「あそこのファミマのコーヒーはいつも美味しいね」と言っていただけることが、私たち店舗スタッフにとって最大の喜びですよね。しっかりメンテナンスされたマシンで作った一杯は、【2025年最新】ファミリーマートのアイスコーヒーの買い方完全ガイドでも紹介している通り、格別な味わいになります。

最初は手順が多くて大変に感じるかもしれませんが、理屈さえ分かってしまえば、毎日のルーティンワークとしてスムーズにこなせるようになります。ぜひ、今日からの清掃業務に役立ててくださいね。