
マイローカルコンビニ
はじまして! このブログ「マイローカルコンビニ」の運営責任者であり、現役のコンビニ店長を務めております、齋藤 正志(さいとう まさし)と申します。
普段、お店のカウンターに立ってレジを打っていると、最近は海外からの観光客のお客様も本当に増えたなと実感します。日本のコンビニのおにぎりやホットスナック(ファミチキなど!)の質の高さに目を輝かせている姿を見ると、いち店員としてもなんだか誇らしい気持ちになります。
そんな中で、ふとお客様から、あるいはふとした疑問として「ファミリーマートって、そもそもどこの国のコンビニなんですか?」と聞かれることがあります。特にアジア旅行、例えば台湾やタイなどに行った際に、街中で見慣れた「青と緑のライン」の看板を見かけて、「あれ? これって日本のお店? それとも現地発祥のチェーン店?」と不思議に感じた経験がある方も多いのではないでしょうか。
実は、ファミリーマートの起源や歴史を丁寧に紐解いていくと、単に「日本企業です」という一言では片付けられない、壮大でドラマチックな物語が見えてきます。日本で生まれ、台湾や韓国、中国といったアジア各国と深く関わりながら成長し、時には別れを経験してきた……そんな人間味あふれる(企業ですが)歴史があるのです。
この記事では、皆さんが気になっている「ファミリーマートの生まれた国」の正解や、海外での知られざる展開、そして韓国での「改名」騒動の裏側について、現役店長ならではの視点も交えながら、詳しく、そして分かりやすく解説していきますね。
この記事を読むことで、普段何気なく利用しているファミマへの見方が少し変わるかもしれませんよ。
記事のポイント
- ファミリーマートの起源国と設立の歴史について深く理解できます
- 台湾や韓国などアジア各国での展開戦略の違いや現地化の秘密がわかります
- 韓国のコンビニ「CU」とファミリーマートの間にあった意外な関係と歴史を知ることができます
- 日本発祥のブランドがどのようにしてグローバル企業へと進化したかを学べます
ファミリーマートはどこの国の発祥か歴史を解説
- 日本発祥の企業としての沿革と設立日
- 株式会社ジョナスから始まる歴史
- 台湾ファミリーマートの成功と親和性
- 中国や東南アジアへのグローバル進出
- 世界2万店達成とグローバルな規模
日本発祥の企業としての沿革と設立日
まず、皆様が最も気になっている疑問、「ファミリーマートはどこの国の企業なのか」という点について、結論から明確にお伝えします。 ファミリーマートの起源国は、紛れもなく「日本」です。
私たち日本人にとって、ファミリーマートはセブン-イレブンやローソンと並ぶ「三大コンビニ」の一つとして、あまりにも日常的な風景になっていますよね。
よくセブンイレブンはどこの国発祥なのかと話題になることがありますが、ファミリーマートも同様に日本で独自に進化を遂げてきました。現在のファミリーマートの本社機能も東京都(田町ステーションタワーS)に置かれており、日本の小売業界の中核を担う企業として活動しています。
日本生まれの「おもてなし」とインフラ機能
私が日々店舗で働いていて感じるのは、ファミリーマートのシステムやサービスには、日本特有の「きめ細やかさ」が詰まっているということです。例えば、商品の鮮度管理の厳格さや、季節ごとの商品入れ替えのスピード感、そして災害時には地域のライフラインとして機能する社会的な役割。
これらは、戦後の日本社会の中で、消費者の厳しい目と高い要求に応え続けることで磨かれてきたものです。
もしファミリーマートが海外発祥の企業だったとしたら、これほどまでに日本の生活習慣に深く根ざしたサービス(例えば、マルチコピー機での行政サービス発行や、ファミリーマートの宅急便の受付など)を提供することは難しかったかもしれません。日本という国をホームカントリー(母国)とし、日本の消費者に育てられたからこそ、今のファミリーマートがあるのです。
ココがポイント
ファミリーマートは日本をホームカントリーとする小売企業であり、そのブランドとしての発祥の地も日本国内です。日本の文化や生活様式に合わせて進化した独自のビジネスモデルを持っています。
株式会社ジョナスから始まる歴史

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では、ファミリーマートはいつ、どのようにして生まれたのでしょうか。その歴史を遡ると、少し意外な名前が登場します。
1948年設立の「株式会社ジョナス」が原点
ファミリーマートの企業としてのルーツは、実は戦後間もない時期まで遡ります。公式な記録によると、その前身となるのは1948年(昭和23年)8月19日に設立された「株式会社ジョナス」という会社です。
「えっ、ファミマってそんなに昔からあるの?」と驚かれる方も多いかもしれませんね。もちろん、1948年当時に今の形のコンビニエンスストアがあったわけではありません。しかし、法人としての設立日はこの日であり、日本の戦後の混乱期から復興、そして高度経済成長期へと続く激動の時代を、小売業として歩んできた長い歴史があるのです。
この長い歩みは、ファミリーマートの昔のロゴの歴史を見ても、時代の変化に合わせて柔軟に姿を変えてきたことがよく分かります。
(出典:株式会社ファミリーマート 公式ウェブサイト『沿革』)
コンビニエンスストア事業の開始と発展
その後、時代の変化とともに日本のライフスタイルも変わり、「深夜でも買い物がしたい」「もっと手軽に便利に生活したい」というニーズが高まってきました。そこで本格的にスタートしたのが、現在私たちが知っているコンビニエンスストア事業です。
私たち現場の人間からすると、この「歴史の重み」というのは日々の業務マニュアルの一つひとつに感じられます。例えば、お客様への挨拶の仕方一つ、品出しの順序一つとっても、長年の試行錯誤の末にたどり着いた「最適解」が蓄積されているんですね。株式会社ジョナスから始まったこの企業の歴史は、単なる過去の話ではなく、今現在の店舗運営の品質を支える土台となっているのです。
店長の豆知識
1948年設立ということは、もう75年以上の歴史がある企業なんですね。創業当初の精神を受け継ぎながら、時代に合わせて「コンビニ」という形に進化してきた、まさに日本小売業の生き字引のような存在とも言えます。
台湾ファミリーマートの成功と親和性
日本国内で確固たる地位を築いたファミリーマートですが、国内市場だけに留まろうとはしませんでした。1980年代後半、バブル経済で日本中が湧き立っていた頃、ファミリーマートは海を越える決断をします。
最初の海外進出先は「台湾」
ファミリーマートが海外進出の第一歩として選んだのは、1988年の「台湾」でした。ここで興味深いのは、なぜアメリカやヨーロッパではなく、台湾だったのかという点です。
これには、非常に緻密な戦略的計算があったと言われています。当時の分析によると、主な理由は以下の3点に集約されます。
| 理由1:地理的な近さ | 日本から近く、物流や人の移動のコストを抑えられる。また、気候も比較的似ているエリアがある。 |
|---|---|
| 理由2:文化的な親和性 | 米食文化があり、日本のお弁当やおにぎり、おでんといった「中食(なかしょく)」が受け入れられやすい土壌があった。 |
| 理由3:高い経済成長率 | 1980年代後半の台湾はGDP成長率が二桁に達する年も多く、都市化が急速に進んでおり、コンビニ需要が爆発する直前だった。 |
台湾での圧倒的な愛され方「全家(チュエンジア)」
台湾ではファミリーマートのことを「全家(チュエンジア)」と呼びます。「家族みんな」という意味も含む温かい名前です。
私は個人的に台湾旅行が好きで何度か訪れているのですが、現地のファミリーマートの活気には本当に驚かされます。日本と同じ入店音(チャラララララ〜♪)が流れる店に入ると、そこには「茶葉蛋(チャーイェダン)」というお茶で煮込んだ卵の独特なスパイスの香りが漂っています。これは台湾独自の現地化(ローカライズ)の大成功例です。
日本のノウハウをそのまま押し付けるのではなく、台湾の食文化を尊重し、現地の人々が本当に欲しいものを提供する。この姿勢があったからこそ、台湾ファミリーマートは現地で数千店舗を展開する巨大チェーンに成長し、日本と変わらない、あるいはそれ以上に現地の人々に愛される存在になれたのだと思います。
中国や東南アジアへのグローバル進出
台湾での大成功を自信に変えて、ファミリーマートのアジア進出はさらに加速していきました。台湾は、いわばファミリーマートのグローバル戦略における「試金石」であり、成功の「モデルケース」となったのです。
アジア全域に広がる「FamilyMart」のネットワーク
現在、ファミリーマートの看板は、中国本土をはじめ、タイ、ベトナム、フィリピン、マレーシアなど、東南アジアの多くの国々で見ることができます。それぞれの国で、経済成長に伴う「新しい生活スタイル」の象徴として受け入れられています。
例えば、東南アジアの店舗では、イートインスペースが日本以上に広く取られていることが多いのをご存知でしょうか? 現地では、コンビニは単に物を買う場所ではなく、涼しい店内で友人と食事をしたり、勉強をしたりする「カフェ」や「サードプレイス」のような役割も果たしているからです。
「日本品質」というブランド価値
私のお店でも、アジア圏からの留学生スタッフが多く働いてくれていますが、彼らによく話を聞くと「自分の国にもファミマがあって、おしゃれで品質が良いイメージがあるから応募した」と言ってくれることが多々あります。
これは、ファミリーマートが単なる日本企業という枠を超えて、「安心・安全・高品質」な日本ブランドの象徴としてアジアで認知されている証拠です。日本のコンビニモデルである「清潔な店内」「24時間営業の利便性」「鮮度の高い食品」は、急成長するアジアの都市部において、憧れのライフスタイルそのものだったのかもしれません。
質の高いファミリーマートのパンや、安全な飲料水として知られる霧島の天然水シリカなどのPB商品(プライベートブランド)も、こうした「日本品質」への信頼を支える重要な要素となっています。
世界2万店達成とグローバルな規模

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ファミリーマートのグローバル展開の歴史において、決して忘れてはならないマイルストーンがあります。それは、2012年3月に達成された「グローバル2万店」という記録です。
アジア最大級のネットワークの証明
店舗数20,000店というのは、小売業界においてとてつもない数字です。当時、この数字はファミリーマートがアジア地域における主要なコンビニエンスストア事業者としての地位を不動のものにしたことを世界に知らしめました。
この規模のメリットは計り知れません。例えば、原材料の調達コストを下げたり、日本で開発したヒット商品を海外向けにアレンジして展開したりといった「グローバルな連携」が可能になります。私たち日本の店舗で扱っているPB商品「ファミマル」の品質が高いのも、こうした世界規模での知見や調達力が背景にあるからこそなんですね。
数の裏にある「つながり」
数字としての2万店もすごいですが、店長として思うのは、その一店一店に私のような店長がいて、スタッフがいて、毎日来るお客様がいるということです。日本で生まれた「ファミリーマート」という看板の下に、言葉や文化は違っても、同じようにお客様のために働いている仲間が世界中に2万人以上(店舗数ベースで)いると思うと、なんだか胸が熱くなりませんか?
しかし、この2012年という年は、ファミリーマートにとって「絶頂」であると同時に、ある大きな「別れ」の年でもありました。時には業界内でセブンイレブンファミリーマート合併の真相のような噂が流れることもありますが、次の章では、実際に起きたドラマチックな出来事について詳しくお話しします。
ファミリーマートがどこの国で独自の進化をしたか
- 韓国市場での展開とCUへのブランド変更
- なぜ韓国で名称変更し独立したのか
- アジア各国での戦略の違いと現地化
- 台湾と韓国で異なる結果となった理由
- よくある質問
- まとめ:ファミリーマートはどこの国の企業か
韓国市場での展開とCUへのブランド変更
さて、ここからがファミリーマートの国際展開における、少し複雑で、しかしビジネスの教訓として非常に興味深いエピソードになります。「ファミリーマート どこの国」と検索すると、必ずと言っていいほど話題に上がるのが「韓国」の事例です。
韓国におけるファミリーマートの黄金時代
ファミリーマートが韓国に進出したのは1990年のことです。ソウルの可楽洞(カラクドン)に1号店をオープンさせて以来、現地パートナーである「普光(ボグァン)グループ」との提携を通じて、驚異的なスピードで店舗網を拡大しました。
かつての韓国ドラマを見ていると、背景によくファミリーマートの店舗が映り込んでいたのを覚えている方もいるかもしれません。それくらい、韓国国内においてファミリーマートは圧倒的なシェアNo.1を誇るコンビニチェーンとして君臨していました。街を歩けばファミマに当たる、という状態だったのです。
2012年の衝撃:看板が一斉に変わった日
しかし、2012年に大きな転機が訪れます。韓国国内で約7,200店舗を展開していたファミリーマートが、一斉に「CU(シーユー)」という新しいブランドに変わると発表されたのです。
これは単なる名称変更やリニューアルではありませんでした。日本のファミリーマート本社とのライセンス契約を解消し、完全に韓国独自のブランドとして独立するという、事実上の「決別」宣言だったのです。昨日まで「FamilyMart」だった看板が、次々と紫と緑を基調とした「CU」の看板に架け替えられていく……。それは、日本のコンビニ業界にとっても衝撃的な出来事でした。
重要な変遷
韓国では長年「ファミリーマート」がトップシェアでしたが、2012年に現地運営会社(現在のBGFリテール)が日本ブランドからの離脱を決断。独自ブランド「CU」を立ち上げ、ファミリーマートの看板は韓国から姿を消しました。
なぜ韓国で名称変更し独立したのか

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あれほど成功し、認知度も抜群だった「ファミリーマート」の看板を捨ててまで、なぜ韓国の運営会社は独立の道を選んだのでしょうか。そこには、現地企業の成長ゆえのジレンマと、シビアな経済的理由がありました。
理由1:ロイヤルティ(ブランド使用料)からの脱却
最大の理由は、やはりお金の問題、つまり「ロイヤルティ」です。 フランチャイズビジネスの仕組みとして、ブランドを借りている側(韓国側)は、貸している側(日本側)に対して、売上に応じたロイヤルティを支払い続けなければなりません。
進出当初は、日本のノウハウが必要不可欠でした。しかし、22年間運営を続ける中で、現地パートナーは店舗運営、商品開発、物流システムのすべてを完全に習得していました。「もう日本のマニュアルに頼らなくても、自分たちだけで十分にやっていける」。そう判断した時、日本へ送り続ける巨額のロイヤルティは、経営上の大きな負担であり、海外流出とみなされるようになったのです。
理由2:「韓国型コンビニ」への進化と自立
もう一つの理由は、企業のアイデンティティとナショナリズムです。 当時の現地運営会社のトップは、「日本のコンビニの模倣から脱却し、21世紀の韓国型コンビニへ能動的に進化する」という趣旨の発言をしています。自社ブランド「CU(CVS for You)」を立ち上げ、将来的には自分たちが海外へ進出していく。そのためには、日本ブランドの傘下にいてはダメだという強い意志があったのです。
店長としての私の想像ですが、これは「暖簾分け」というよりは、弟子が師匠の技をすべて盗んで免許皆伝となり、自分の流派を立ち上げた、という感覚に近いのかもしれません。
参考
当時の背景
2012年当時は、日韓関係の情勢や、韓国企業のグローバル志向の高まりなど、ビジネス以外の要素も複雑に絡み合っていた時期でした。「日本ブランドからの独立」は、現地市場においてポジティブなメッセージとして受け入れられる土壌もあったと考えられます。
アジア各国での戦略の違いと現地化
韓国での事例は、「現地パートナーが力をつけすぎて成功すると、ブランドから離脱してしまう」という、国際フランチャイズビジネスが抱える構造的な矛盾(パラドックス)を浮き彫りにしました。しかし、すべてのアジア諸国で同じことが起きているわけではありません。
台湾のように、今でも「ファミリーマート」として日本側と良好かつ強固な関係を続けている市場も存在します。この違いはどこから来るのでしょうか。それは、進出時の契約形態や、資本の持ち方(どれくらい日本本社が出資しているか)、そしてお互いの信頼関係の深さによるものが大きいと言えます。
各国の市場環境に合わせたパートナーシップ
ファミリーマートの国際戦略は、基本的には現地の有力企業とタッグを組む「合弁(ジョイントベンチャー)」スタイルが主流です。しかし、その中身は国によって異なります。
| 国・地域 | 進出開始 | 現在の状況 | 特徴・戦略 |
|---|---|---|---|
| 台湾 | 1988年 | 継続・発展中 | 日本との親和性が極めて高く、独自のヒット商品(ソフトクリームなど)も開発。日本側との連携も密で、運命共同体のような関係。 |
| 韓国 | 1990年 | ブランド撤退 | 2012年に独立し、独自ブランド「CU」へ移行。現地パートナーの自立志向が強く、ライセンス契約解消を選択。 |
| 中国・東南アジア | 2000年代〜 | 展開中 | 市場ごとに異なるパートナーと提携。国によっては直営に近い形や、より強固な資本提携を模索するなど、韓国の教訓を活かした戦略が見られる。 |
このように表にしてみると、一概に「海外ファミマ」と言っても、その内実は国ごとに全く異なるドラマがあることがわかりますね。
台湾と韓国で異なる結果となった理由
台湾と韓国、どちらも日本から近いアジアの隣国でありながら、なぜこれほど対照的な結果(台湾は親密な継続、韓国は完全な独立)になったのでしょうか。これを考えることは、ビジネスだけでなく文化的な違いを理解する上でも非常に興味深いです。
「日本ブランド」に対する価値観の違い
台湾の場合、歴史的な背景もあり、日本の食文化やサービスに対するリスペクトや親近感が非常に根強いと言われています。「日本のブランドであること」自体が、現地のお客様に対する品質保証や付加価値として機能し続けているのです。だからこそ、看板を変えるメリットよりも、ファミリーマートであり続けるメリットの方が大きいと判断されているのでしょう。
市場の成熟度とパートナーの野心
一方、韓国の場合は、市場の成熟スピードが非常に早く、現地企業の経営スピードや野心も旺盛でした。「日本のブランド」という看板の力が、ある時点から「成長の足かせ」や「コスト」と捉えられるようになったのかもしれません。現地企業が十分に巨大化し、自国の文化に自信を持った時、外国ブランドからの卒業を選ぶのは、ある意味で自然な経済活動の流れとも言えます。
どちらが良い悪いではなく、それぞれの国の市場環境や、パートナー企業の目指す未来が違った。その結果として、今の地図ができあがっているのだと私は思います。
よくある質問
Q:ファミリーマートはどこの国で生まれた企業ですか?
A:ファミリーマートは日本発祥の企業です。1948年に設立された「株式会社ジョナス」を前身とし、現在の本社も東京都にあります。
Q:韓国ではファミリーマートを見かけませんが、なぜですか?
A:かつては韓国でシェア1位でしたが、2012年に現地運営会社が独立し、ブランド名を「CU(シーユー)」に変更したためです。
Q:台湾のファミリーマートは日本と何か違いがありますか?
A:日本の品質やサービスをベースにしつつ、「茶葉蛋(煮卵)」のような現地文化に合わせた独自商品を展開し、「全家」の愛称で親しまれています。
Q:ファミリーマートにはどのくらいの歴史がありますか?
A:企業のルーツは1948年設立の「株式会社ジョナス」まで遡り、75年以上の歴史があります。時代の変化と共にコンビニ事業へと進化しました。
まとめ:ファミリーマートはどこの国の企業か

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長くなりましたが、最後に改めて「ファミリーマートはどこの国の企業なのか」という問いに対する答えをまとめたいと思います。
ファミリーマートは、1948年に設立された日本企業をルーツとし、日本の小売ノウハウを基盤に成長した、紛れもない日本企業です。しかし、そのアイデンティティは今や日本国内だけに留まりません。
- 起源とホーム: 日本。本社も東京にあり、日本の生活インフラとして機能している。
- 成功のモデル: 台湾。日本流のおもてなしと現地文化が融合し、独自の発展を遂げている。
- 歴史の教訓: 韓国。日本のノウハウが海を越え、現地企業を育て上げ、そして巣立っていったという事実。
私たちが普段、何気なく「ファミチキください」と注文しているそのお店の背後には、アジア経済の成長とともに歩んできた、こうした壮大なドラマがあるのです。日本発祥のサービス精神が、形を変えながら世界中の人々の生活を支えている……そう思うと、いつものコンビニも少し違って見えてきませんか?
もし皆さんがこれから海外旅行に行かれて、街角で「FamilyMart」の看板を見かけたら、ぜひ中に入ってみてください。「あ、ここは日本と同じ匂いがするな」とか、「おっ、これは現地だけの不思議な商品だな」といった発見を楽しんでいただければ、いち店長としてこれほど嬉しいことはありません。余談ですが、お店の雰囲気やファミリーマートCM出演者が国によってどう違うかを見比べるのも面白いかもしれませんよ。
※本記事の情報は、執筆時点での公開情報に基づいています。最新の店舗展開や企業情報は、必ずファミリーマートの公式サイトをご確認ください。