
マイローカルコンビニ
はじまして! このブログ「マイローカルコンビニ」の運営責任者であり、現役のコンビニ店長を務めております、齋藤 正志(さいとう まさし)と申します。
最近、店舗に立っていると海外からのお客様が本当に増えたなと実感しています。毎日のようにレジで外国語が飛び交い、日本のコンビニ商品が世界の方々に愛されているのを見ると、店長としてとても誇らしい気持ちになります。それと同時に、海外旅行から帰ってきた常連さんや、日本に到着したばかりの旅行者の方から「余った外貨を日本円に戻したいんだけど、銀行に行く時間がなくて困っている」「今すぐ現金が必要なんだけど、どこで両替できる?」といった切実な相談を受けることも多くなりました。
実は、そんな悩みを解決できる画期的なサービス、「自動外貨両替機」がファミリーマートの一部店舗に設置されていることをご存知でしょうか。銀行の窓口が閉まっている時間でも、コンビニなら開いています。
この記事では、インバウンド需要の急増に伴って注目を集めている、ファミリーマートの自動外貨両替機「simple exchange」について、その設置場所の探し方や24時間利用可能なメリット、気になるレートや手数料、そして対応通貨などの詳細情報を、現場を知るコンビニ店長の視点で徹底的に分かりやすく解説します。
記事のポイント
- 全国のファミリーマートに設置が進む自動外貨両替機の概要と設置店舗の探し方
- 24時間365日利用可能な利便性と対応している14種類の通貨
- 日本円への両替専用であることや操作方法などの基本的な使い方
- 利用時の上限金額や硬貨の取り扱いなど知っておくべき注意点
ファミリーマートの自動外貨両替機に関する基本情報
- 設置店舗は全国115箇所で増加中
- 営業時間は24時間365日いつでも可能
- 対応通貨はマイナー通貨含む全14種類
- 日本円から外貨への両替は非対応
- タッチパネルの操作方法は15言語対応
- 旅行帰りの日本人にも便利なサービス
設置店舗は全国115箇所で増加中
まず皆さんが一番知りたいのは、「具体的にどこのファミマに行けばその便利な両替機があるのか?」という点ではないでしょうか。全てのファミリーマートに設置されているわけではないため、事前の確認が不可欠です。この自動外貨両替機サービスは「simple exchange(シンプルエクスチェンジ)」という名称で展開されており、株式会社エクステックとの提携によって運営されています。
私が最新の情報を調査したところ、2023年12月末時点で、なんと全国のファミリーマート115店舗に設置されています。これはコンビニエンスストア業界においては最多の設置規模を誇ります。2019年頃から本格的に導入が始まりましたが、コロナ禍を乗り越え、インバウンド需要の回復に合わせて着実に設置台数を伸ばしている印象です。
具体的な設置エリアの傾向を見ると、戦略的な配置が見て取れます。主に東京(浅草、新宿、渋谷など)、大阪(心斎橋、難波など)、京都、福岡、そして北海道といった、海外からの観光客が集中する主要都市や、国際空港からのアクセスが良いインバウンドの「玄関口」となるエリアに重点的に設置されています。
いわゆる観光の「ゴールデンルート」沿いの店舗ですね。観光庁の調査でも訪日外国人旅行者数は回復傾向にあり、こうした都市部での現金需要は非常に高まっています(出典:観光庁『訪日外国人消費動向調査』)。
残念ながら私の店舗にはまだ導入されていませんが、もし近隣の店舗に設置されていたら、間違いなく海外からのお客様にとって「駆け込み寺」のような、なくてはならない場所になるでしょう。設置店舗の探し方ですが、ファミリーマートの公式ウェブサイトにある「店舗検索」機能を使うのが確実です。条件検索などで外貨両替機の有無を確認できる場合があるので、旅行前や、手元の外貨を両替したいと思い立った時には、まずスマホで最寄りの設置店を検索することをおすすめします。
設置場所のヒント
観光地の中心部にある店舗や、ビジネスホテルが密集しているエリアのファミリーマートは設置確率が高い傾向にあります。店頭に「Exchange」というのぼり旗やステッカーが出ていることもあるので、目印にしてみてください。
営業時間は24時間365日いつでも可能

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銀行や空港、あるいは街中の両替所を利用する際、利用者にとって最大の障壁となるのが「営業時間」です。多くの金融機関は平日の午後3時で窓口が閉まってしまいますし、街中の両替所でも夜遅くまでは営業していないことがほとんどです。しかし、海外からのフライトは深夜や早朝に到着することも多く、旅行者にとっては「今まさに現金が必要なのに、どこも開いていない」という状況は死活問題になりかねません。
その点、ファミリーマートに設置されている自動外貨両替機は、原則として24時間365日利用可能です。これが、他の両替サービスと比較した際の圧倒的な競争優位性であり、コンビニエンスストアという業態だからこそ実現できる最大の強みです。お盆や年末年始、ゴールデンウィークといった大型連休中であっても、ファミリーマートが開いている限り利用することができます(※機器の定期メンテナンス時間を除く)。
また、防犯面でのメリットも無視できません。深夜の路地裏にある無人の両替所を利用するのは、特に外国の方や女性にとっては不安が伴うものです。しかし、ファミリーマートの店内であれば、常に照明が明るく、店員(私たちです!)が常駐しており、防犯カメラも作動しています。この「心理的な安全性」は、初めて日本を訪れる方や、深夜に急いで両替をしたい方にとって非常に大きな安心材料になります。
「夜中に急に現金が必要になった」「明日の朝一番で観光地に行きたいから、今のうちに両替しておきたい」といったニーズに、時間を気にせず応えられる。私たちコンビニ店員としても、24時間営業というインフラを活かして、お客様の旅のサポートができることは非常に嬉しいことです。
ちなみに、旅行中の方ですと、現金の用意と合わせて「旅程表を印刷したい」「予約バウチャーを紙で持ちたい」という場面も多いかと思います。そんな時は、同じくファミリーマートのマルチコピー機が役立ちます。スマホからファミリーマートでPDF印刷する方法と料金を解説した記事も用意していますので、合わせて活用してみてください。
対応通貨はマイナー通貨含む全14種類
「米ドルやユーロといったメジャーな通貨ならどこでも両替できるけど、アジア圏の通貨はどうなの?」と疑問に思う方もいるでしょう。特に最近は、東南アジアからの旅行者も増えていますし、日本人が旅行先として選ぶ国も多様化しています。安心してください、ファミリーマートの「simple exchange」は、その名の通りシンプルながらも、非常に幅広い通貨に対応しているのが特徴です。
具体的には、世界基軸通貨である米ドル(USD)やユーロ(EUR)はもちろんのこと、近隣諸国である中国元(CNY)、韓国ウォン(KRW)もしっかりとカバーしています。さらに特筆すべきは、フィリピンペソ(PHP)、マレーシアリンギット(MYR)、インドネシアルピア(IDR)、タイバーツ(THB)といった、東南アジア各国の通貨にも幅広く対応している点です。銀行の自動両替機では取り扱っていないような通貨も含まれていることがあり、これが利用者からの評価が高い理由の一つとなっています。
| 通貨名(日本語) | 通貨コード | 対応状況 |
|---|---|---|
| 米ドル | USD | ◎ 対応 |
| ユーロ | EUR | ◎ 対応 |
| 中国元 | CNY | ◎ 対応 |
| 韓国ウォン | KRW | ◎ 対応 |
| 香港ドル | HKD | ◎ 対応 |
| 台湾ドル | TWD | ◎ 対応 |
| 豪ドル | AUD | ◎ 対応 |
| カナダドル | CAD | ◎ 対応 |
| シンガポールドル | SGD | ◎ 対応 |
| タイバーツ | THB | ◎ 対応 |
| フィリピンペソ | PHP | ◎ 対応 |
| マレーシアリンギット | MYR | ◎ 対応 |
| インドネシアルピア | IDR | ◎ 対応 |
| 英ポンド | GBP | ◎ 対応 |
合計で14通貨の紙幣に対応しており、このラインナップにより訪日外国人の約95%をカバーできる体制が整えられています。これなら、ちょっとマニアックな旅行先から帰ってきた時や、複数の国を周遊して様々な通貨が財布に残っている場合でも、一箇所でまとめて日本円に換金できるので非常に効率的です。
### 日本円から外貨への両替は非対応
このサービスの利用にあたって、一つだけ絶対に誤解してはいけない重要なポイントがあります。それは、この自動外貨両替機は「外貨から日本円への両替のみ」に対応しているということです。つまり、「円転」専用機であり、その逆の「日本円を渡して米ドルを受け取る」といった操作は一切できません。
私の店でも時々、海外旅行に出発する前のお客様が「ここでドルに替えられるって聞いたんだけど?」といらっしゃることがありますが、残念ながら丁重にお断りするしかありません。この機械は、あくまで「日本国内で日本円を必要としている人(訪日外国人や帰国者)」のためのものです。
【重要】出発前の両替はできません
これから海外旅行に行くために外貨を調達したい場合は、空港の両替所、銀行の窓口、または金券ショップなどを利用する必要があります。ファミリーマートの機械にお金を入れても外貨は出てきませんので、間違えないようにくれぐれもご注意ください。
なぜこのような一方通行の仕組みになっているのかというと、主な理由は「防犯」と「在庫管理」にあります。もし日本円から14種類の外貨への両替に対応しようとすれば、店舗内の機械の中に常に多額のドルやユーロ、元などの現金を保管しておかなければなりません。これはコンビニエンスストアという業態において、防犯上のリスクが極めて高くなります。
また、為替変動リスクや在庫切れのリスクを管理するのも非常に困難です。だからこそ、「外貨→円」のみに絞ることで、安全かつ確実にサービスを提供し続けられるよう設計されているのです。私たち現場の人間としても、店内に多額の外貨がある状態より、今の仕組みの方が安心して業務に取り組めます。
タッチパネルの操作方法は15言語対応

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初めて使う機械、しかもお金に関わる操作となると、「使い方が難しかったらどうしよう」「画面の文字が読めなかったら不安だ」と感じる方も多いはずです。特に外国人観光客の方にとって、日本語だけの案内ではハードルが高すぎます。しかし、ファミリーマートの「simple exchange」は、ユニバーサルデザインの観点から非常に使いやすく設計されています。
操作パネルは、英語、中国語(繁体字・簡体字)、韓国語はもちろん、タイ語、マレー語、インドネシア語、フランス語、ドイツ語などを含めた15言語に対応しています。利用者が自分の母国語や得意な言語を最初に選択すれば、その後の案内はすべてその言語で表示されます。
操作プロセスも極めてシンプルで、基本的には以下の5ステップで完了します。
- タッチパネルで言語を選択する
- 両替したい通貨を選択する(または紙幣を投入すると自動判別する場合もあります)
- 画面に表示される本日のレートと注意事項を確認する
- 持っている外貨紙幣を投入口に入れる
- 計算された日本円の金額を確認し、「確認」ボタンを押して日本円とレシートを受け取る
このように、画面のガイダンスに従って進めるだけで、誰でも迷うことなくスピーディーに両替が完了します。店員に話しかけたり、複雑な申込書を手書きしたりする必要もありません。「機械操作で手間取って、後ろに行列ができたらどうしよう…」というプレッシャーを感じることなく、マイペースに利用できるのも無人機の大きなメリットですね。
### 旅行帰りの日本人にも便利なサービス
ここまで主にインバウンド(訪日外国人)向けのメリットをお話ししてきましたが、実はこのサービス、私たち日本人にとっても非常に便利な「隠れたライフハック」的な使い方ができます。皆さん、海外旅行から帰ってきた時、財布の中に「使いきれなかった外貨紙幣」がそのまま残っていませんか?
「またいつか行くだろう」と思って引き出しの奥にしまっておいたものの、数年経って発見され、その時には紙幣のデザインが変わっていて使えなくなっていた…なんていう悲劇も珍しくありません。また、空港到着時は疲れていて、「並んでまで両替するのは面倒くさい、早く家に帰りたい」と思って素通りしてしまうことも多いですよね。
そんな時こそ、近所のファミリーマートの出番です。帰宅後や翌日、仕事の休憩中や買い物ついでに、手元に残った外貨紙幣をサッと日本円に戻すことができます。わざわざ銀行の窓口に行くために平日休む必要もありませんし、両替所を探して歩き回る必要もありません。
家の近くで、24時間いつでも、「お茶を買うついで」感覚で外貨を日本円に換えられる。これは、タンス預金化してしまっている外貨を有効活用する絶好のチャンスです。私自身も、数年前の台湾旅行で余らせていた台湾ドルを、勤務後の買い物ついでに日本円に戻したことがありますが、その手軽さには本当に感動しました。そのお金で買ったプレミアムチキンの味は格別でしたよ(笑)。
ちなみに、もし「外貨両替」ではなく、日本円を細かく崩したい、あるいはATMで現金を引き出したいというニーズでコンビニを探している場合、他チェーンのサービスも知っておくと便利です。例えば、セブンイレブン両替のやり方!ATMやnanacoで崩す裏技を店長解説の記事では、セブンイレブンでの賢い現金の扱い方を紹介しています。状況に合わせて、使い勝手の良いコンビニを選んでみてください。
ファミリーマート自動外貨両替機の利用時の注意点
- 1回あたりの両替上限金額は10万円
- 硬貨は使えず紙幣のみが対象となる
- 不明点は多言語コールセンターへ問い合わせ
- レートや手数料は画面で確認し取引する
- よくある質問
- ファミリーマートの自動外貨両替機を活用しよう
1回あたりの両替上限金額は10万円

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非常に便利な「simple exchange」ですが、利用する際にはいくつかの制限や注意点があります。まず覚えておきたいのが、取り扱える金額の上限についてです。この機械では、1回あたりの両替上限額が日本円換算で10万円までと設定されています。
これは、国際的なマネーロンダリング(資金洗浄)防止対策や、テロ資金供与対策(CTF)の一環として設けられている一般的な制限です。身分証明書の提示などが不要な簡易的な両替機であるため、無制限に大金を両替できてしまうとセキュリティ上の問題が発生する可能性があるからです。
最近では、金融犯罪防止のためにあらゆる金融サービスで本人確認が厳格化されていますが、この機械は10万円という上限を設けることで、利便性と安全性のバランスを保っていると言えます。
では、「家族全員分の旅費をまとめて両替したいから、10万円以上あるんだけどどうすればいいの?」という場合はどうすればよいでしょうか。答えはシンプルで、複数回に分けて操作を行えばOKです。1回の取引は10万円までですが、取引回数自体の厳密な制限は設けられていないケースが多いため、例えば15万円分両替したい場合は、7万円と8万円に分けて2回操作を行えば問題ありません。
ただし、一度に大量の紙幣を投入口に詰め込むと、紙幣詰まり(ジャム)の原因になります。特に、海外の紙幣は日本円に比べて紙質が異なっていたり、使い込まれてシワシワになっていたりすることが多いです。機械トラブルで利用できなくなってしまうと、自分だけでなく他のお客様にも迷惑がかかってしまいますので、高額紙幣を多数両替する場合は、焦らず数枚ずつ丁寧に投入するか、回数を分けて確実に処理することをおすすめします。
硬貨は使えず紙幣のみが対象となる
利用者の方からのお問い合わせで最も多い「勘違い」の一つが、硬貨(コイン)の扱いです。残念ながら、ファミリーマートの自動外貨両替機は「紙幣(お札)」のみに対応しており、硬貨を日本円に両替することは一切できません。
海外旅行に行くと、どうしても最後に小銭が余りがちですよね。それを何とかしたい気持ちは痛いほど分かるのですが、この機械の投入口に硬貨を入れてしまうと、内部で詰まって重大な故障を引き起こす原因になります。紙幣識別機は非常に繊細なセンサーでできており、異物である硬貨が混入すると、ローラーが破損したり、センサーが誤作動を起こしたりして、修理完了までその機械が使えなくなってしまいます。
【絶対禁止】硬貨の投入は不可
硬貨を無理やり投入口に入れようとしたり、紙幣と一緒に混ぜて入れたりすることは絶対におやめください。機械が停止してしまうと、復旧までに長い時間がかかり、多くの方に迷惑がかかります。
「じゃあ、この余ったコインはどうすればいいの?」という方へのアドバイスとしては、帰国直前に現地の空港で使い切るか、日本の主要空港に設置されている「ポケットチェンジ」という別のサービス(電子マネーに交換できる機械)を利用するか、あるいは空港やコンビニのレジ横にある募金箱に寄付することをおすすめします。ユニセフなどの募金箱に入れれば、その小銭が世界の子供たちの支援に役立ちます。社会貢献もできて財布も軽くなる、素敵な選択肢ではないでしょうか。
不明点は多言語コールセンターへ問い合わせ
無人の機械でお金を扱う際、一番怖いのは「機械のトラブル」です。「お金を入れたのに日本円が出てこない!」「画面がフリーズしてしまった」「レシートが出てこない」といった予期せぬ事態が起きた時、どうすればいいのでしょうか。店舗スタッフである私たちに声をかけていただければ、状況の確認などは行いますが、実は私たちも機械の内部構造を開けて修理することはできません(セキュリティ上の理由で鍵を持っていないことが一般的です)。
しかし、安心してください。ファミリーマートのこのサービスには、万全のサポート体制が整っています。機械の前面や画面には、必ず問い合わせ先の電話番号が記載されています。24時間対応の多言語コールセンター(03-6630-9054)が設置されており、日本語はもちろん、英語、中国語、韓国語などでオペレーターと直接会話が可能です。
万が一トラブルが発生した場合は、焦らずにこのコールセンターに電話をかけてください。遠隔操作で状況を確認したり、具体的な解決手順を案内してくれたりします。言葉が通じる専門のスタッフが24時間待機しているという事実は、利用者にとってはもちろん、私たち店舗スタッフにとっても非常に心強い「命綱」となっています。何かあれば、すぐにプロに頼れる仕組みになっているので、安心してご利用ください。
レートや手数料は画面で確認し取引する

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最後に、お金に関する最もシビアな部分、「レート(為替相場)」と「手数料」について触れておきましょう。多くの方が「コンビニの両替機って、手数料が高いんじゃないの?」「レートが悪いんじゃないか?」と懸念されると思います。
結論から言うと、レートや手数料は日々、そして刻一刻と変動するため、「高い」「安い」と一概に断言することはできません。銀行の窓口レートや空港の両替所、金券ショップなど、比較対象によっても評価は変わります。一般的には、有人店舗の人件費がかからない分、極端に悪いレートではないことが多いですが、専門の金券ショップよりは少し割高になるケースもあるかもしれません。為替レートには、基本的に手数料が含まれた状態(いわゆるTTS/TTBレートに準じた独自レート)で提示されます。
納得して利用するための確認フロー
取引を確定させる前に、必ずタッチパネルの画面上に「現在の適用レート」と、手持ちの外貨を入れた場合に「日本円でいくらになるか(受取額)」がハッキリと表示されます。この数字を見て、もし「思ったより少ないな」と感じたら、その時点でキャンセルボタンを押せば、手数料なしでお金は戻ってきます。
大切なのは、「金額に納得してから承認ボタンを押す」ということです。コンビニ両替機の最大の価値は「レートの良さ」そのものよりも、「24時間いつでも、近所で即座に現金が手に入る」という「利便性」と「時間短縮」にあります。深夜にタクシーに乗りたいのにお金がない時や、どうしても今すぐ日本円が必要な時、多少の手数料は「便利代」「安心料」として割り切れる場面も多いはずです。ご自身の状況に合わせて、賢く使い分けていただければと思います。
よくある質問
Q:どこのファミリーマートでも外貨両替機は利用できますか?営業時間は?
A:全店舗ではありません。東京、大阪、京都などの主要観光都市を中心とした全国115店舗(2023年12月末時点)に設置されています。設置店では、メンテナンス時間を除き24時間365日利用可能です。具体的な設置店舗は公式サイトの検索機能でご確認ください。
Q:日本円から外貨への両替(海外旅行の準備)はできますか?
A:いいえ、できません。このサービスは「外貨紙幣から日本円への両替のみ」に対応しています。これから海外へ行くための外貨調達には利用できないため、空港や銀行をご利用ください。
Q:余った海外の硬貨(コイン)も両替できますか?
A:硬貨は一切利用できません。対応しているのは全14通貨の「紙幣のみ」です。硬貨を投入口に入れると故障の原因となるため、絶対に入れないよう注意してください。
Q:1回に両替できる金額に上限はありますか?
A:はい、1回の操作あたり日本円換算で10万円までです。ただし、10万円を超える金額を両替したい場合は、複数回に分けて操作を行うことで両替が可能です。
ファミリーマートの自動外貨両替機を活用しよう
ここまで、ファミリーマートの自動外貨両替機「simple exchange」の魅力や使い方、注意点について、コンビニ店長の視点から詳しく解説してきました。長文にお付き合いいただきありがとうございます。
2019年の導入開始以来、このサービスは確実に利用者を増やしています。データによると、月間の両替額はコロナ禍前の2019年と比較して120%にまで成長しているそうです。これは、単にインバウンド客が戻ってきたというだけでなく、コンビニという身近な生活インフラの中に金融サービスが溶け込み、その利便性が多くの人々に支持されている証拠だと言えるでしょう。
今後、日本を訪れる外国人観光客はさらに増えると予想されますし、私たち日本人が海外へ行く機会も増えていくはずです。そんなグローバルな人の移動の中で、街のあちこちにあるファミリーマートが「通貨の壁」を取り払う拠点になる。これはとてもワクワクする未来ではないでしょうか。
「手元に外貨があるけれど、両替に行くのが面倒で放置している」という方、あるいは「今度、海外の友人が日本に遊びに来る」という方は、ぜひ一度、お近くのファミリーマートに対象店舗があるかチェックしてみてください。そして、もし見かけたら「あ、これが店長が言っていた機械か!」と思い出していただければ幸いです。
私のお店にもいつか設置されることを期待しつつ(本部の方、お願いします!笑)、これからも皆様の生活に役立つ便利なコンビニ情報を発信していきたいと思います。それでは、また次回の記事でお会いしましょう!
※本記事の情報は執筆時点(2025年現在)のものです。設置店舗の増減や、対応通貨、利用条件などは変更される可能性があります。ご利用の際は、必ずファミリーマートや運営会社の公式サイト等で最新の正確な情報をご確認ください。